フエ〜ホイアンのこと【1/7】

  • 「ティエンムー寺」

 30分ほどの苦ルーズが終わった。
到着したのは「ティエンムー寺」の前の船乗り場。
みんな、われ先に船を降りる。
やれやれ・・・。
 ここは1601年建立の仏教寺。
八角形7層の仏塔は街のシンボルになってるそうな。
巨大な鐘やら、カメの石像なんかを観た。
ここでも、落書きがひどい。
何だかなあ・・・。
 寺の境内には「ジャックフルーツ」の樹が多い。
あちこちにボコボコ巨大な実をつけてた。
天気さえ良ければいい雰囲気の寺だと思う。
 「アマガエル」の案内で、全員、本堂に入れてもらった。
住職が、香を焚いて、むにゃむにゃ言って、カネを鳴らした。
何だかわかんないけど、安全祈願でもしてくれたんだべ。
悪いんで、みんなで賽銭を置いて来た。
とにかく説明が無いっ!
 ここのウリモノは水色のオースチン
1963年に事件があったそうな。
仏教弾圧に抗議する為、寺の住職がサイゴンで焼身自殺した。
その時、サイゴンまで乗って行ったクルマだという。
げっ!
クルマと火だるまの住職の報道写真が展示してあった。
何だかなあ・・・。

  • 「グエン朝王宮」

 「グエン朝」は1802年から143年間続いたそうな。
ベトナム最後の王朝である。
王宮は1933年に完成。
約600m四方の城壁で囲まれてる。
更にその外側をフォン川と、2重の城壁が守る。
大砲もそのまま残ってる。
 入り口の「午門」は楼閣つき。
中華風の装飾が見事だった。
「グエン朝」最後の皇帝「バオダイ」はここで終焉を宣言したとか・・・。
 「太和殿」の中に、王宮全体のジオラマがある。
これを見ると一目瞭然。
何か、どっかで見たことあるなあ・・・。
「太和殿」、「顕臨閣」・・・。
そっか。
これは北京の「紫禁城」のパクリだ。
 そー言えば、ハノイでも感じた。
何でもかんでも中華風なんだよなあ・・・。
ベトナム文化=中華風か。
フランス色はホンの点でしか残ってないのかも・・・。

  • 「フラッグ・タワー」

 「午門」の南側に巨大な旗ざおが・・・。
台座だけで高さ17mあるそうな。
旗ざおの頂上まで30mもある「フラッグ・タワー」である。
元々は、初代の「ザーロン帝」が作ったらしい。
今のヤツは1969年に再建されたモンだという。
 ベトナム戦争の傷跡も生々しい。
台座は銃痕だらけだそうだ。
終戦は1975年だから、まだ戦時中だったんだべや。
相当な覚悟で再建したんだべな。
 台座の周りは堀で囲まれてる。
でも、堀は一面の緑。
水が枯れちゃったのか・・・。
っじゃなかった。
一面にホテイアオイがびっしり。
あ〜、「トンレサップ湖」を思い出す・・・。

  • フエ

 フエ観光はこれまで。
16:00頃、ホイアンに向けて出発。
フエは予想をはるかに上回る良さだった。
あの土砂降りのコンディションである。
それでも、落ち着いた雰囲気は魅力的だった。
 光があふれるフエはどんなんだべ・・・?
観てみたい気がする。
特に「トゥドゥック帝廟」は良かった。
優雅なたたずまいに、苔むしたレリーフの建物群。
イケてた。
 「王宮」ももっとゆっくり観たかった。
紫禁城」と同じで、全部を観るのは大変。
でも、多分全体の3割っくらいっきゃ観てないんじゃないべか。
ハス池と瑠璃色の伽藍が眼に焼きついてる・・・。
ホイアンはちったあ晴れてくれんかなあ・・・。

  • 晩メシ

 20:00っ頃、ホイアン到着。
所要約4時間。
雲海(ハイ・ヴァン)峠を越え、トンネルを抜け、なかなかの距離だった。
幸いにして、雨は小降りになった。
途中、道路が乾いてるところもあった。
期待っ!
 晩メシは海辺(っぽい)のオープンカフェ
オープンでも、気持ちよくいられる。
心なしか、気温が高くなったような気がする。
期待っ!
 まず、ビール。
ここも地ビールがあった。
ホイアン・ビール」・・・まんまだべさ。
500mlビンで$2(約240円)は良心的か・・・。

 【ワカメスープ】
シンプルスープで美味かった。
日本人向けに仕立ててるのか、まったく違和感がない。
ニョクマムが気にならないのが不思議。
タイとかでは、全然ダメだったのに・・・。
 【バイン・ベオ】
米粉で出来たワンタンみたいな生地を蒸して、干しエビや蒸しエビをトッピング。
フエ独特の料理らしい。
美味いっ!
これもさっぱりしていて、香ばしい。
我が家的には全然OK。
 【バナナの芽のサラダ】
これかあ〜っ!
街角でよく女性が何やら白い実を切干状態におろしてた。
何だべ?って思ってた。
この食感が、サラダに良く合う。
味って言うより、食感だべな。
 【揚げ米粉ラタトゥイユ
ベースは米粉を揚げたクラッカーみたいなヤツで、ラタトゥイユが乗ってる。
おっ!イタモノっぽいじゃん。
シンプルで美味い。
ビールのつまみの為に生まれたような料理じゃん。
 【ブタ肉の佃煮風】
ブタの角煮かと思ったら、さにあらず。
味付けは佃煮というが表現がぴったしだった。
結構、好評で女性陣にも売れてた。
 【インゲン・セロリ炒め】
これも美味かったあ〜。
新鮮な野菜の強火炒めはこたえらんない。
インゲンとセロリという組合わせも面白かった。
ビールに良し、オカズとして良し。
我がテーブルでは完食だった。
 【カイン・チュア】
トマト入り野菜スープってな風情で、酸味の利いた味が完全にハマる。
ジャガイモ、オクラ、ベビーコーン、セロリと野菜がたっぷり。
唐辛子と魚フリットがアクセントで入ってる。
トマトの酸味と野菜のダシとちょい辛。
”甘酸っぱ辛い”という新世界を体験した。
「これは美味しいっ!」
嫁さんまで、ハマってお代わりしてる。
タイ米は放棄して、これを何度もお代わりした。
 【バナナの皮モチ】
バナナの皮で包んだ上新粉のモチ。
中身はココナッツあんだった。
イケるじゃん。

 日本人向けに研究し尽くしてるのかなあ。
パクチーはほとんど気にならなかった。
そして、新鮮な味の感動を与えたくれた。
すげえっ!
文句なしに星は3つ以上である。
あ〜、幸せ。

  • ホテル

 今夜の泊まりは「パシフィック・ホテル」
エントランスの派手なイルミネーションがちょと気になる。
でも、中はい〜感じである。
ロビーから木製の階段が最上階まで続く。
何とも、木の柔らかさ、温かさがいい。
もちろん、エレベータもあったけど階段を使いたくなる。
 部屋の窓も木製サッシュである。
って言うと言い過ぎだけど、とにかく木製の窓。
何だかぴったりと閉まらない。
これも木の良さってこって・・・。
これなら一酸化炭素中毒なんかあり得ないべ。
 窓の外の景色は白一色だった。
え・・・?
窓の外はカベ〜っ。
隣の建物の壁が一面に広がってる。
ま、寝るだけだからいいんだけどね・・・。
明日こそ、光を!