紀宮清子さまのこと
- 華燭の典
老夫婦でしみじみと話した。
「いい結婚式だったねえ・・・」
「幸せになって欲しいね」
「見るからに性格が良さそうだもんねえ」
「天皇も寂しいだろうねえ・・・」
「皇后もしみじみしてたねえ・・・」
殺伐とした世の中で珍しく明るい話題だった。
何だか素朴な老夫婦の会話みたい・・・。
「でも、いろいろ苦労するだろうね」
おっ、風向きが変わった。
「そりゃあ、ダンナさんの腕の見せ所だんべ」
しみじみ路線から外れて行く。
「あのダンナさんってどうなんだろ?」
「ダンナさんも一応あの世界のヒトなんだべ?」
「学習院だし、きっと血筋はそういう世界じゃないの?」
「根っからのあの世界のヒトなら心配無いんじゃないの?」
ま、めでたいという事で・・・。
- 人相
せっかくめでたくまとまりかけたんだけど・・・。
やっぱ続きがあった。
「ダンナさんってクソ真面目らしいね」
「ふ〜〜ん、でも何となく人相がなあ・・・」
「何だかヘンタイチックよね」
「何となくマニアックなイメージなんだよな」
すっかりいつもの会話になってる。
言いたい放題である。
「何ってったって、すぐ上の兄ちゃんの友達だったんだから・・・」
更にあらぬ方向に飛び火する。
「そう言えば、次男坊のご学友だったっけな」
「あっちも人相がねえ・・・」
「う〜ん、ちょっとねえ・・・」
「やっぱ皇太子の方が人相がいいよね」
「言えてるなあ・・・」
皇室も身近になったモンである。
世が世であれば・・・。
- 家事
昨日からテレビは結婚報道一色だった。
父母である天皇・皇后に挨拶する場面もあった。
いい場面だった。
しみじみと見ていた。
ふと、アナウンサーが言った。
「紀宮さまは電気掃除機を買って来て練習を始めたそうです」
思わず嫁さんと顔を見合わせた。
「ぶ〜〜〜っ!」
笑っちゃ申し訳ないけど笑える。
「そっかあ、そんなモン触った事無いんだ」
なかなかオシャレなニュースだった。
「家事なんか出来るのかな?」
嫁さんが余計な心配する。
「宮中からじ〜やとかば〜やは付いて行くんじゃないの?」
「そりゃあ、無いっしょ。民間人になるんだから・・・」
「じゃ、とりあえずメイドを雇うとか・・・」
「都庁の職員がメイド雇うってか?」
「持参金があるから出来るだろうけど、それもバランス悪りいか・・・」
ほとんどヒトゴトである。
- 慶事
この世知辛い日本に貴重なニュースだった。
国民が掛け値無しにお祝い出来る。
珍しく明るい話題だった。
それでいいんじゃないべか?
それが皇室のいいとこじゃないべか?
最近の皇室の話題は「皇位継承」に偏りがち。
決して愉快な話題じゃない。
皇太子妃が気の毒でならない。
皇室もえりゃあ被害者だと思う。
諸悪の根源はマスゴミ。
テーゾクなハイエナ根性のマスゴミである。
どうしてこう品が無いんだべ・・・。
やれ有識者会議がどーの。
もっともらしい話をつなぎ合わせて面白おかしく・・・。
仕舞いにゃ皇族の手記みたいなモンまで引っ張り出して・・・。
アナクロじゃん。
ライトポール際も勢いづいてるらしい・・・。
せっかくの慶事である。
しばらく和やかなお祝いムードでいいじゃん。