続々・敗軍の将の雑感
- 仮処分
日課のライフドア・ショー。
１つの節目は３月１１日の東京地裁の決定だった。
ライフドアの申請が認められた。
記者会見でホリエモンは笑いが止まらなかった様だ。
しゃべりながらつい口元が緩んでしまう。
「ぐふふふっ」とか・・・。
なかなか可愛いところがある。
とは言ってもごくごく当然の結果だったけど・・・。
本人も正攻法なら負ける訳が無いと思っていたはずだ。
「これが通るならナンでもありじゃないっすか？」
って盛んに言ってた。
その通りだと思う。
でも、実は何でもある国なんだけどねえ・・・。
流石に海外からもこれだけ注目されちゃうとねえ・・・。
地裁ごときが日本の株式市場をハカリにはかけられないっしょ。
一部のビンテージ政治家に強請られたくらいじゃダメだ。
ローカルルールを通したら市場が崩壊しちゃう。
日産のゴ〜ンさんも言ってたそうだ。
「期待通りの正しい結果だ。意外ではない」
ここんところメディアは得意の事前下馬評特集ばっかしやってた。
評論家は涼しい顔で「勝負は五分五分ですね」とか言ってた。
エラい学者さん達はホンキで勝負は分からないと思ってたのかな？
- 持ち株比率
ニッボン放送株が人気だった。
ライフドアはひたすら過半数を目指す。
ブジテレビもTOBを成功させるべく必死の個別交渉。
結果、３６．４７％まで購入出来、TOBは成功した。
但し、買い集めた株の価格は市場価格よりかなり低い。
そりゃあ株価が下がる訳が無い。
トヨダの対応は流石だった。
「株主に説明出来ないから売らない」
当然だ。
フツーに考えたら売った企業の株主は怒る。
でも株主代表訴訟を起こしたのは東電の株主だけみたいだ。
優雅な株主だ。
ってゆ〜かあ〜、株主つったって意味合いが全然違う。
その企業の将来を見てどのこうの・・・なんつーヒトはごく稀。
要するに儲かりゃ何でもいいのよ。
訴訟なんて面倒な事やってるヒマは無いのよ。
もうすぐライフドアは過半数を超えるだろう。
そうすると両社が一応の目標を達成する。
ニッボン放送株価は急落しそうだ。
- 次の節目
この後をどうするか？
ホリエモンはあらゆる事を想定しているだろう。
どんな手を打つか？
ニッボン放送の支配権は取ってもそれだけじゃしょーも無い。
ブジテレビは１/３以上の大株主になっちゃった。
重要事項の拒否権を発動出来る。
ニッボン放送も「失念株」と言う隠しダマを持ってるらしい。
過半数が確定したらもう買わないだろう。
別に株集めが趣味っつー訳じゃ無いだろうし・・・。
フツーに考えれば過半数を取ったら「増資」だろう。
「増資」して、ブジテレビの持ち株比率を下げる。
ヒエちゃん・カメちゃんコンビがやろうとしていた作戦の逆だ。
これでブジテレビの拒否権が消えちゃう。
それと東証の「上場廃止基準」リスクも消せる。
「上場廃止基準」ってえのは「上位１０者の大株主」に関するモノ。
上位１０者で８０％を超えると廃止の検討対象になる。
９０％を超えると猶予期間無しで廃止だそうだ。
カネ儲けだけが目的の株主はすぐ売りに走るだろう。
株価は暴落する。
それはそれでホリエモンの痛手になっちゃう。
これも避けなければならない。
- 狙い
ホリエモンの狙いは何か？
ブジサンケイグループと業務提携して一緒にやりたい？
新ビジネスモデルで何たらかんたら・・・。
分かりやすいのが信条のホリエモンだけど、これは良く分からない。
インターネットと電波の融合？
テレビ・ラジオはいずれ無くなる？
スポーツのネット中継とかは既にあるし・・・。
カネで買えないモノなんか無い事を証明する・・・？
う〜〜〜ん。
イメージが湧かないなあ・・・。
ヒトが行動を起こす時は何か動機があるはずだ。
このショーを仕掛けた動機は何だったんだろう？
そしてこのショーの落としどころはどこだろう？
- ホントの狙い
ホリエモンのホントの狙いは何か？
小市民的好奇心で見てると勝手な想像は出来る。
万年青年ホリエモンの考えそうなコト。
意外に狙いは単純じゃないのかなあ？
ホントにメディアのビジネスに興味があったんだろうか？
古い業界体質にクサビを打ってやるなんて思ってただろうか？
違う気がする。
このグループをぶっ壊そうなんて意識は毛頭無いだろう。
古い経営陣を一掃して新たな事業にしようなんて気も無いんじゃない？
グループに興味があったかどうかも怪しい。
興味があったのは「オマケ」だけだったりして・・・。
グリコの「オマケ」が欲しくって仕方なくキャラメルを買った。
ホントはキャラメルなんか好きじゃ無いのに・・・。
でもせっかく買うのに喰わないのはもったいない。
少し味を変えて美味しくして喰う。
あわよくば美味しくして高い値段で他のヒトに売る。
敗軍の将はこの一念だったんじゃないかな。
「近鉄」と「楽天」でホゾをかまされた後、替わりを探してた。
絶好の対象があった。
要するに「横浜球団」と「ヤクルト球団」が欲しかった。
どうもホリエモンならやりそうに思えてしょうが無い。
そうすると落としどころは割と見えて来る。
