帰国の雑感

  • シャワー

 もったいないと言えばもったいない。
タリン14:20発の飛行機までかなり時間がある。
何か効率的に観光を組み込む事も可能な時間ではある。
半日市内観光だって出来ちゃう。
 でも、今回は全然もったいないと思わなかった。
歳喰ってガツガツしなくなった所為もある。
それもあるけど気分的に休みたいと思った。
ゆっくり朝メシを喰って部屋でのんびりする。
出掛けにシャワー浴びて・・・。
今日は機中泊だし・・・。
 元気なヒトは旧市街の城壁の周りを散策して来たりしてる。
ショッピングセンターで最後のお買い物の方もいる。
我が家はもう買いたい物も無いし・・・。
 10:30にホテルを出発。
10:40に旧市街のレストランに到着。
すぐに昼メシだ。
どうも理解に苦しむスケジュールが多い。
昼メシなんか勝手に喰え、でもいいのに・・・。

  • 昼メシ

 かなり無理もあるけどとにかく昼メシ。
最後のレストランは2人席が空いてた。
このレストランも中世風の造り。
従業員はジプシーのコスチュームである。
そしてテーブルにはローソクの灯り。
なかなか徹底してる。
 「H場さん」始め「飲んべグループ」が立ち上がった。
最後の国際交流である。
「H場さん」がポラロイドカメラでジプシー姿の彼女達を撮ってあげる。
その後で彼女と一緒に写真に収まるというパターンである。
みんなで代わる代わる撮ってる。
合流は出来ないけど、話題提供の1つだべ。
でも、女性陣はあんまり快くは思ってなかったようだ。

  1. 【グリーンサラダ】  真面目なグリーンサラダだった。ホシ2つ半。
  2. 【サーモンソテー、バターライス】  美味かった。しかもライスが嬉しい。ホシ2つ半。
  3. ラズベリーパイ】  甘っ!ラズベリーだけ喰った。ホシ1つ半。

 風呂上りで、ビールもイケた。
0.5Lで30EEK=約270円と安い。
こんな時間に冗談じゃない、とか何とか言いながら結構喰えちゃった。
でも、後で腹が減りそうだなあ・・・。

  • タリン空港

 それでも何でも空港に着いたのは12:00前だ。
そりゃそーでしょ。
でも、今から2時間半もどーすんだしょ?
残った現金(クローネ)を使い切る。
やる事はそれっきゃない・・・。
 まずはチェックイン。
個別にチェックインカウンターに向かう。
キョーコさん、カウンターのスタッフに注文をつける。
又、例の英語でギャンギャン始めた。
スタッフがキレて何か言い返している。
やれやれ・・・。
 チェックインが終わるとボーディングパスを回収するという。
黙って仰せに従う。
いわく「座席がメチャクチャに指定されているので調整します・・・」
古風なんだよなあ・・・。
それが添乗員としての重要な使命だ、みたいな・・・。
 みんな自分で好みの席をちゃんとリクエストしてる。
スタッフだってリクエストに沿えない時はちゃんと言ってくれる。
それで、どうしても困る場合だけ調整すりゃいいじゃんって思っちゃう。
何せ、バカみたいに早く空港に来てるのである。
ほとんど、希望が通るに決まってるべや。
って誰も何も言わない・・・。
 出国手続きはなかなか厳重だった。
ゲートにはドアが付いてて、1回1回開く。
なるへ・・・。
これならゴキブリみたいに通り抜ける事は出来ない。
あったまいい〜。
どっかの国もこれっくらいの事、出来ないんかねえ・・・?

 さて、残ったクローネは・・・。
ポケットを探ってみたら97EEKあった。
菓子なんかを見て回る。
何だかしみじみしない・・・。
時間はたっぷりある。
「やっぱカフェでビールでも飲んでよか」
 カウンターを覗くとビールは1杯50EEKだった。
何ともカスカスでアウト。
値切ってもムダだろうし、こうなったら喜捨だ。
近所にいた「ハマちゃん」に3EE恵んでくれと頼む。
「いいわよ」ホイホイとくれた。
これでビールが1杯ずつ飲める。
最後の最後までビールばっかり飲んでるヤツラだ。
 出発1時間前くらいに他の日本人ツアー客がゾロゾロ到着。
そうだべなあ・・・。
これっくらいで丁度いいよなあ・・・。
 タリン14:20発AY-3114便は14:55にヘルシンキに着いちゃう。
ホントに目と鼻の先なのだ。
今日もピーカンでバルト海が良く見えた。
ヘルシンキ17:20発AY-073便に乗れば後は一路成田へ。
 もうみなさん、だんだん帰国モードに入ってる。
住所を交換したり、挨拶に回ったり・・・。
「ハマちゃん」には是非とも喜捨のお礼を言わなきゃ。
っと思ってたら遂に会えず仕舞いになっちゃった。
でも、嫁さんが会えて、ちゃんとお礼を言えたとか・・・。
ま、いっか。

  • 常識

 機材は往路と同じなので、映画は期待出来ない。
ヘルシンキの空港からず〜っと本を読んでた。
そして機内では又、ひたすら飲む。
寝る為である。
9時間くらいのフライトである。
せめて4〜5時間は寝ておかないと・・・。
 明日はいろいろ忙しい。
まずはお坊ちゃまを迎えに行って・・・。
もし運良く空いてれば、「Kラヤ」にとこやまをお願いして・・・。
やる事はいっぱいある。
・・・とか考えてる内に眠りにつけた。
 「ドン!ドン!ドン!ドン!」
っという衝撃で眼が醒めた。
「何だ?何だ?何だ?」
びっくりして一瞬何が起ったのかわかんない。
後ろの席を見る。
そこには信じられない光景があった。
後ろの席は「おばはん連」の「I川さん」だった。
両足を前のテーブルに乗せて、コブシで叩いてマッサージ・・・。
 あまりの事に腹も立たない。
同時に2つの事に感心させられた。
1つは、ちゃんとそこに足が納まるコンパクトさ!
もう1つは、これが日本のこの世代の教育者の常識レベルか?である。
前から寝ぼけた顔で覗き込んでも動じる様子もない。
 杉原千畝のDVDを見て涙を流す。
「O山田じいちゃん」には瞬間芸の国際ボランティアをかって出る。
マーガレットさんの歌には得意技でハモる。
博物館では展示物にベタベタ触りまくる。
ヒトが入っているとわかっているトイレを平気でノックする。
食事の後、テーブルに残ったミネラルウォーターを掻き集めて持って帰る。
そしてこの機内テーブルの上での足のマッサージ。
このすべてがこのヒトの常識レベルなんだべなあ・・・。
生まれたまんまじゃん・・・。

  • アンケート

 キョーコさんが恒例のアンケート回収に来た。
遂に彼女とはまともに話をした事が無かった。
こんな事は初めてである。
いつもどっちかと言えば我々は添乗員さんの味方である。
さり気なくサポートに回る方なんだけど・・・。
何だか今回は抵抗勢力扱いだったような気がする。
でも、きっと全員が抵抗勢力に見えてたんじゃなかんべか?
さぞかし、今回は大変だったんだべなあ・・・。
きっと「今回は」だと思うけど・・・。
 アンケートをどう書くか、悩ましかった。
素直に感じたままを書いときゃいいのかも・・・。
でも、それも芸がない。
考えた末、添乗員と客の相性という問題に持ってく事にした。
 ホテルや食事はとても良かった。
現地スルーガイドもとっても良かった。
スケジュールも往路のフライトを除けばゆったりで良かった。
なのにどうしてあんまり楽しめなかったのか?
どうしていつも不安を抱えて、あくせくした気持だったのか?
これは多分、相性である、みたいな・・・。
ま、いずれにしても暫くは御社は遠慮させて頂くみたいな事を書いた。
やっぱ芸が無かった・・・。
さあて、成田に着いたら忙しいぞ〜。