住宅事情の雑感17

  • 大改修

 マンションには「10年目の大改修」ってのがある。
10年に1度、外装全体を改修する。
どうもマンションに限らず、一軒家でも同じらしい。
10年に1度は外壁の塗り直しをしておく。
これで傷みが全然違って来るらしい。
 今、住んでるマンションは平成7年築。
きっちり「10年目の大改修」が行われる。
2〜3ヶ月前からいろんな案内が出てる。
住民への説明会もあった。
我々ははなっから行く気もないけど・・・。
これこそ、賃貸の強みである。
 っとは言え、工事中の協力はしなきゃなんない。
ベランダをカラにしなきゃなんない。
エアコンの室外機も壁から離れていないと工事が必要。
その工事費用は住人の負担とか言ってた。
そりゃ、穏やかじゃないべや・・・。

  • 段取り

 でも、大手デベロッパーのマンションはすごい。
段取りがきっちり出来てる。
予告から工事中のスケジュール、注意事項、連絡先・・・。
完璧な対応だ。
何時までにベランダをカラにする。
この期間は洗濯物が干せない。
などなど、すんごくわかり易い。
 工事業者もきちんとしている。
管理会社の関係してる業者だと思う。
大手だけに客扱いに慣れている。
顔を合わせると元気良く挨拶もしてくれる。
 確かに中には茶髪の訳のわかんない若い衆もいる。
どっかのチンピラみたいな風体だ。
所構わずタバコは吸うし、顔を合わせるとガン飛ばしたりする。
「ひ孫請け」とか「日雇い」の類いだんべか・・・?
そういうのもちゃんとクレームを受ける体制が出来てる。
エントランスに「ご意見箱」を設置してある。
匿名で書いてやる!

  • 片付け

 ベランダの片付けはなかなかの大仕事だった。
今年はチカラ一杯、ベランダガーデニングを頑張ってしまった。
プランターや鉢も増えた。
ラティスまで買ってきて取り付けてしまった。
 先週から片付けに取り掛かった。
今日も午後から半日、片付けに追われた。
「アイビーゼラニウム」、「ペチュニア」、「ラベンダー」の古株を処分。
挿し木で増やした元気な株だけを残す。
ローズマリー」も古い根をほぐして植え替え。
「アイビー」や「ツルニチニチソウ」も小振りにして植え替え。
 今年のヒットは何つっても「ヤマホロシ」と「沈丁花
何度もしぶとく挿し木にチャレンジした。
遂に2本ずつ、モノになった。
沈丁花」はそれらしくなるまでには相当かかりそう。
挿した時の状態から新芽がちょっと出た。
フリーズしたかと思うくらい変化は少ない。
ま、枯れてないからきっと根付いたんだべ。
 でも、「ヤマホロシ」はぜんぜん違った。
根付いた途端にすごい伸びかた。
ラティスに這わせて蕾を持つところまで成長した。
いよいよ花が咲く寸前・・・。
惜しいところまで育ったんだけどなあ・・・。
仕方がない。
ラティスも片付けなきゃなんないので短く剪定。
今年は花は諦めた。
 そんなこんなで何とか「大改修」対策は終わった。
2週にわたる大仕事になったけど、何とか収まった。
又、花は来年の楽しみだ。
それでも何でも賃貸は楽だよなあ・・・。

  • 札幌

 札幌のマンションも一昨年、「大改修」で大騒ぎだった。
こっちもなかなか大変だった。
管理組合ですったもんだしながら決めて行かなきゃなんない。
マンションってのはこれが面倒い。
必ず住民の総意ってヤツがつきまとう。
住民ったっていろいろである。
我々みたいにそこに住んでいないオーナーもいる。
人間のコトバがなかなか通じない怪しい住民もいるらしい。
合意を得るったって容易じゃない。
 札幌のマンションにはたまたま素晴らしい仕切り屋さんがいてくれた。
数年前から管理会社の費用をどんどん安くした。
出来ることはどんどん自主管理に切り替えた。
メンテナンス業者も競争させて安く、かつ質を上げた。
 従って「大改修」も管理会社任せにしなかった。
この方は建設工事関係に詳しくって、いろんなことに明るい。
あらゆる方面にネットワークを持っている。
何より、管理組合をぐいぐい引っ張ってすごいリーダーシップの持ち主だった。
しかも現役なので、お仕事の傍らで2足のワラジ状態。
なかなかこんなヒトいないべな。
 「大改修」は2年掛かりだった。
あっちこっちのマンションの情報も集めてくれた。
あそこはしくじったとか、あそこは巧く安く上げたとか・・・。
「改修便り」みたいなミニコミ誌まで発行してくれた。
業者探しから始まって、資金計画、工事の詳細などなど・・・。
離れたこの街にいても手に取るように様子がわかった。
めっちゃラッキーだった。

  • 管理組合

 どこでも管理組合は管理会社に業務を丸投げ。
カタチだけ理事長を持ち回りにしてるだけってのが多いらしい。
その代わり財布の中身も丸投げ。
料金は管理会社の取りたい放題になる。
 でも、逆に丸投げ出来ない組合も大変らしい。
自主管理はそれなりのヒトがいないと出来ない。
しかも、よっぽど住人がフツー人ばっかじゃないと悲惨・・・。
カラスの勝手みたいな住人ばっかりだと話になんない。
それならカネで解決した方がよっぽどいい。
 会社の後輩のところがまさにこのパターンだった。
3年ほど前に出来た大型マンション「Gレーシアパーク」である。
JR駅から徒歩10分。
かなり大規模な開発だった。
我が家も珍しくモデルルームを覗いたマンションだ。
 結構、魅力的に見えた。
でも、開発業者はマンション専門業者ではなかった。
地元の電鉄会社である。
従って、マンション管理会社なんか持っていない。
「自主管理組合」を作らされてバイチャ!だったようだ。
後輩は申し込みが早くて先住民だった。
それと、どうせ順番が回ってくるならってんで最初に理事になったらしい。
 ところがところが・・・。
やっぱ、札幌とは訳が違う。
大半のヒトビトはまったく知らん顔。
もんのすごく大変だったらしい。
回覧版さえ機能しないとぼやいていた・・・。
都会のマンションはそんなモンなんだべなあ・・・。

  • 理事

 面白い事を発見した。
同じマンションに他にも知人も住んでいる。
その方と話していても管理組合の話なんてまったく出てこない。
そんなのがある事自体知らないんじゃないべか?
そこんちは、昔で言えば「DINK」である。
「子ども会」なんて関係ない。
夜間・休日しか部屋にいない。
多分、管理組合とかまったく関係ないんだべなあ・・・。
 管理組合はマンション住まいの宿命である。
これは賃貸してるとまったくわかんない。
札幌のマンションを持って初めて意識したくらいである。
しかも当初は管理会社にオンブにダッコだった。
形式的に理事長とか何かを回してた。
 我々がこの街に引っ越した後で管理組合が劇的に変わった。
それが先ほどのスーパー仕切り人のお陰である。
毎年、きちんと総会の報告書を頂く。
読んでいると次々と議案が出され、どんどん改善されてく。
管理会社への支払いもすごく減って、貯金が増えた。
「大改修」でもきちんと予算内で収まった。
 管理組合の総会にも出られないけど、いつも委任状にお手紙を書く。
せめて精一杯、労をねぎらってお礼を書いておく。
ま、こんなヒトは滅多にいないべ。
幸運に感謝!