まおの食欲の雑感28

  • 検査日

 空っ梅雨だあね。
今日は一気に気温が上がってる。
突然、8月になったみたいな暑さだ。
その上梅雨っぽい湿気が力一杯残ってる。
たまらんなあ〜。
 3週間ぶりの検査日だった。
朝一番、お坊ちゃまを乗せて「F沢動物病院」へGO!
相変わらずの混みようだった。
今日は暑くてクルマの中で待つ気になんない。
エアコンの効いた待合室で涼んでいた。
 お坊ちゃまは人気者らしい。
スタッフの女性軍からやたらに声を掛けられる。
ばか親としては悪い気はしない。
内心「ウチの子は性格がいいからねえ・・・」なんて思っちゃう。
要するにみんなに覚えられてるくらい上得意さんなのだ。
まいどっ!

  • 獣医

 最近は医者の世界も変わって来たと聞く。
ま、フツーになって来たんだあね。
特に歯医者と獣医の競争は熾烈らしい。
テレビで新規開業した歯科医の苦労話をやってた。
歯科医が診療所前の道路で着ぐるみを着てポケットティッシュ配ってた。
深夜営業とか明朗会計とかいろいろ工夫して・・・。
スタッフ教育も徹底してた。
「その言葉遣いを直さなかったら辞めてもらう!」っとか・・・。
なかなか大変そうである。
 「ドクターF沢」は獣医が天職かもしんない。
患者本犬(だけじゃないけど・・・)にもばか親にも安心感を与えてくれる。
天然っぽい。
根っからの動物好きの臭いがプンプンしてる。
しかもクソまじめで、最新医療の勉強を欠かさない。
土日もヘチマも無い。
当然と言えば当然なんだけど、当世はねえ・・・。
 スタッフもいい人材が揃ってる。
みんな親切でまじめだ。
そんなに給料が高いとは思えないけどスタッフは大勢いる。
きっと根っからの動物好きが集まっちゃうんだろうな・・・。
みんな「ドクターF沢」の発する空気がスタッフに伝わってアットホームである。
この街で抜群に人気があるのもわかる。
 何せこんな世の中である。
ペットを飼うヒトも多い。
動物に癒しを求めるヒトは多いんだろうなあ・・・。
それを職業にしたいヒトも増えてるのかも・・・。
動物病院に就職したいヒトも多いんじゃないかな?
ひょっとして「駆け込み寺」になってたりして・・・。

  • 勤務医

 当院には若い勤務医らしき獣医も2人いる。
1人が「ミス・ジョイ」である。
以前、抗がん剤について突っ込んだ質問をしてパニクらせてしまった・・・。
もう、まじめを煮詰めたようなまじめそうな女医さんだ。
いつもお坊ちゃまの前処置などは彼女が担当してくれる。
体重を計って、体温も計って、触診して、普段の様子を聞いておく。
本犬は何も言わないので、ばか親があれこれ言う。
お坊ちゃまの場合、いろいろあり過ぎて嫁さんも覚えきれてない。
「え〜っと、左の耳がちょっとただれて来て・・・、いや右だったかな?」
「ほいほい」と「ミス・ジョイ」はメモを取る。
「そいからニキビダニは広がってないけど治り切らなくって・・・」
メモはすぐに10項目っくらいになる。
 「ドクターF沢」がお坊ちゃまの尿を取りたいという。
お坊ちゃまを連れて病院の外に出る。
「ミス・ジョイ」がそら豆型の洗面器みたいな小さなトレーを持って待ってた。
「きっとすぐにオシッコすると思いますから・・・」
って言ってる間にお坊ちゃまはもう足を上げてる。
「ありゃ、ありゃ、ありゃ!」
「ミス・ジョイ」は慌ててトレーをお坊ちゃまの股下に入れる。
お坊ちゃまはここぞとばかりいつに無く長〜いオシッコ。
トレーにどんどん尿が貯まってゆく。
「っずいぶん沢山しますねえ〜っ」
「ミス・ジョイ」ちょっと焦り気味。
こっちは「ホントですねえ〜」な〜んてヒトゴトみたいに・・・。
突然、お坊ちゃまはトレーを蹴っ飛ばして歩き出した。
「うわっと〜!」
せっかく取った尿をひっくり返す訳にはいかなかった。
何とか持ちこたえたけど「ミス・ジョイ」の手はびしょ濡れだった。
愛すべき「ミス・ジョイ」である。

  • 検査値

 もぐらタタキ状態である。
前回の検査では「ALT」「BUN」「CHOL」「WBC」が高かった。
でも「ALKP」「Ca」「GGT」は下がっていた。
今回は「ALT」「BUN」「CREA」「EOS」が高い。
その他は大体良好らしい。
何のこっちゃ?
 ドクターの診たてとしては「元気ですよね〜」
「気のせいか毛が生えてきましたよねえ〜」
嬉しそうである。
「貧血」「高Ca」「肝機能」は落ち着いてきた。
「ニキビダニ」は検出されなかった。
皮膚炎はシャンプーで根気良くやりましょう。
「腎機能」がちょっと気になりますねえ・・・とのこと。
低蛋白処方食で様子を見た方が良いかもしれないと言われた。
 早速、得意技NET検索。

「ALT」・・・アラニンアミノトランスフェラーゼ・・・高い:貧血・肝腫瘍・肝壊死・筋炎
「BUN」・・・血中尿素窒素・・・高い:腎障害・高蛋白食・心不全・副腎皮質機能亢進
                  低い:蛋白欠乏・肝不全
「CHOL」・・・総コレステロール・・・高い:高脂肪食・甲状腺機能亢進症・糖尿病
                   低い:肝硬変・栄養不良・吸収不全
WBC」・・・白血球・・・高い:感染・ストレス・中毒・炎症
              低い:ウィルス感染(パルボ)・化学薬品
「ALKP」・・・アルカリフォスファターゼ・・・高い:肝障害・幼若犬・胆汁うっ滞
                      低い:甲状腺機能低下症・胆管炎・骨腫瘍
「Ca」・・・カルシウム・・・高い:肝疾患・上皮小体機能亢進症・ビタミンD過剰症
             低い:慢性腎不全・食餌性欠乏・上皮小体機能低下症
「GGT」・・・ガンマグルタミントランスフェラーゼ・・・高い:肝疾患(らしい)
CREA」・・・クレアチニン・・・高い:腎障害・尿路閉鎖・副腎皮質機能亢進
「EOS」・・・好中球・・・高い:アレルギー・寄生虫の感染
             低い:ストレス・クッシング症候群

・・・ややこしい。
こういう検査値を基にして病気全体を想像するんだべなあ・・・。

  • 処方食

 「食べるかどうかわからないので・・・」ってんで処方食を1缶もらった。
「ドクターF沢」は良心的である。
「もし食べるんならホームセンターの方が安いですから・・・」なんて言っちゃう。
ラベルを良く読んでみる。
「低蛋白」「低カロリー」「低ナトリウム」・・・。
なるほど・・・。
昔、腎臓病みのヒトがこんなメシを喰ってたなあ・・・。
1缶が1日分で350円。
また、世のオヤジの昼メシの牛丼を思い出す。
高っけえなあ〜。
 「ドクターF沢」の心配は杞憂だった。
お坊ちゃまは1缶あっという間に平らげた。
何の憂いも無さそうだ。
早速、仕入れに行かなきゃならんべなあ・・・。
これで又、我が家の「お坊ちゃま係数」が上がる。
やれやれ・・・。

  • ワンコメシ

 確かに腎臓は心配だ。
ここしばらく何でも喰わせてたからなあ・・・。
喰ってくれるんならオンの字と思って人間と同じモンばっかし・・・。
「鶏の唐揚げ」や「野菜炒め」なんかも喰ってた。
その他にもチーズ・ハム・カステラ・煮豆・・・。
かなり「高蛋白」「高カロリー」「高ナトリウム」だったべなあ・・・。
すっかり人間の味に馴染んでしまった。
 今週あたりから食欲がすっかり復活した。
あのお留守番の時の苦労は何だったんだ!と思えるくらい。
喰っても喰ってもキリがないようだ。
際限無く喰ってブクブク太って来た。
お座りすると腹が床についてる・・・。
 食欲が出てくればこっちのモンだ。
我が家にはありとあらゆる種類のワンコメシがある。
先週から嫁さんが少しずつワンコメシに移行してる。
缶詰や半生タイプにドライフードを混ぜたりして・・・。
今週は人間食ゼロになった。
さすが、嫁さんである。
騙くらかすのがうまい!