チチカカ湖観光のこと【1/16】

  • ペットボトル

 又、後ろ髪を引かれた。
良く後ろ髪を引かれる旅である。
ますます、毛が無くなっちゃうじゃんか・・・。

「でも、日本の唱歌はびみょーだなあ・・・」

嬉しいような、哀しいような。
時代の流れなんだべなあ・・・。
 【バルサ】は快適だった。
波一つない水面を滑るように進む。
とにかく水がキレイ。
見てると、飛び込みたくなっちゃう。

「この舟も造るの大変だんべねえ・・・」

「ゆかりさん」が通訳してくれる。
 船頭のおじさんもいいヒトだった。

「なあに、最近はラクんなったんじゃ!
何せ、『トトラ』の芯にペットボトルが使えるようになった・・・」

ひっくり返った。

「ペットボトルぅ〜っ?」

「トトラ」を束ねる時の芯に使うという。

「この舟で、200本っくらい使っとるんじゃ。
ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ・・・」

時代の流れなんだべなあ・・・。

  • フジモリ

 今度の島は大きかった。
近所に、いろんな施設もあった。
ホントに教会もあった。
ガッコもあった。
これはさすがに”浮き島”の上じゃなかった。
ちゃんと高床式の柱の上に建ってた。

「お、ガッコの壁がオレンジ色だで・・・」

 やっぱ、フジモリカラーだった。
フジモリ大統領時代に建てられたそうな。
小学校までは、島で通う。
中学校からは陸のガッコに行くそうな。
そしてその後は、ほとんどの子どもが町で働く。
寮とか、社宅とかの世界らしい・・・。
 ちょうど、里帰りの若者とすれ違った。
バルサ】に2人ほど仲間を乗せてる。

「いやっほう〜っ!」

大騒ぎである。
見るからに近代的な若者だった。
今日は実家に連れてって一緒に泊まるとか・・・。
その情報網にびっくり・・・。