ナスカ観光のこと【1/18】

  • トリ

 やがて、何もなくなった。
ムシロのバラックが見えなくなった。
海岸と砂漠がず〜〜〜〜っと続く景色になった。

「あんまり街から遠いと、不法占拠も出来にゃあって事か・・・」

多分、移動も難儀だんべ。
ヒッチハイクしようにも、クルマも少にゃあ。
 その内、ビニールハウスが見えて来た。
それもハンパな数じゃにゃあ。
結構な大きさのビニールハウスが海岸に並ぶ。
「山中さん」いわく。

「この辺りは、養鶏が盛んなんです。海岸沿いに鶏舎が並んでますよね・・・」

 土地は腐るほどある。
日本のブロイラーとはちょと違うんだべ。
鶏舎ってったって、屋根と、腰板程度のビニールハウス。
換気は良さそうだ。

「結構、地面が見えるから鶏口密度は低そうだで・・・」

 これが、元気のヒケツ。
トリさんは走り回ってにゃあと締まりがにゃあ。
ペルーのトリさんは美味ゃあ。
元気で走り回ってたってのが、すぐわかる。
ただ、すぎゃあ量だって事もわかった。
この量だと、完全な放し飼いはムリだんべな・・・。

 砂浜に、突然巨大なプラントが・・・。

「何じゃ、こりゃあ〜っ!」

天然ガスのプラントだった。
かなりの規模。
これも前フジモリ大統領の功績だったそうな。
 フジモリ氏の仕事は大したモンだった。

    1. インフラ整備にチカラを注いで、道路やガッコをいっぴゃあ造った。
    2. 農業を保護して、山間部の経済基盤を強化した。
    3. 外資を導入して、天然資源の開発を進めた。

このプラントも、その1つだったそうな。
外資を引っ張ってきて発掘させた。
遂に新たなガス田を発見した。
大したモンだべや・・・。
 多分、デキすぎちゃったんだべな。
デキるから、ガンガンやっちゃう。
すると、必ずやっかむ輩が登場する。
利権に影響する向きもあんべ。

「んにゃろー、い〜つまんでも、い〜つまんでも、調子ぶっこいてんじゃね〜かんなー!」

ってんで、ハメられた。
ま、こんなとこだんべ・・・。