ウルバンバ渓谷のこと【1/13】
- パワー
待つこと、暫し・・・。
どうにか、みんなバスから降りて来た。
気迫を感じる。
”くっそお〜っ!何とか治して喰ってやるっ!”
やっぱ、喰いモンのパワーはすぎゃあっ!
まず「女将」と相棒の「N村さん」登場。
浮かない顔・・・。
「女将」は全然食欲がにゃあと言う。
でも「N村さん」は構わず戦闘開始。
ジモティ料理を次々と運んでくる。
対照的である。
”あんなに仲良しなのに、クスリ分けてあげないんだべか?”
一方の新潟の「N村夫妻」も出て来た。
こちらは重症らしい。
奥さまは顔面蒼白・・・。
歩くのもやっとって雰囲気である。
何だか放っとけにゃあ・・・。
年齢的に、親と大差ないんである。
「大丈夫ですか?横になってた方がいいでしょ?」
隣のテーブルのイスを並べた。
簡易ベッドだ。
奥さま、とりあえず横になった。
「貧血起こしちゃったみたい・・・。っかしいわねえ〜。チベットでも全然平気だったのに・・・」
こちらも、気合いが入ってる。
- 長椅子
「赤井さん」が手配したらしい。
店のスタッフが長椅子を持って来てくれた。
ベッド代わりってこって・・・。
これが又、立派な調度品だった。
鬼のように重てゃあ。
2人がかりでやっとこさ、セット。
声をかけてみる。
「もっと寝易いイスが来ましたよ。そっちへ移りますか?」
確かに往年のパワーは無くなった。
でも、たかがば〜さん1人。
いくら何でも、持ち上げられるべ・・・。
軟弱メタボオヤジとは言え・・・。
ってな読みである。
奥さまは気丈だった。
「いえ、大丈夫です。もう少し休んでれば良くなりますから・・・」
ご主人はとっくに戦闘開始。
いろいろ料理を取って来て、バクバク喰ってる。
「ま、大丈夫ですから・・・」
鷹揚である
いかにも昔気質・・・。