古都メンフィス〜ダハシュール雑感

  • ラムセス2世博物館

地味と言えば地味だが、なかなかの見応え。
ラムセス2世の巨像が横たわり、これが為に作ったと思われる博物館。
キレイなアラバスター製のスフィンクスも見もの。
入口にカメラ・ビデオフィーの看板が出ていたが取られなかった。
例によってアブドさんの袖の下攻撃の恩恵かも知れない。
ゲートには鉄砲持ったターバン姿がいた。
冗談の積もりだろうが「ここは通れない」とか言って笑う。
小市民は笑えない。

古代エジプト人は東=命の誕生〜生活、西=死と考えたそうな。
ルクソールも同じであったが、ナイル川の西は墓。
と言う訳でこの界隈には山の様にピラミッドと墳墓がある。
バスで走っている間も名前も分からないピラミッドを沢山見た。
ギザのピラミッドに較べると地味だが人が居なくて良いかも・・・。
ラクダ攻撃も物売り攻撃も極めて少ない。

  • 赤のピラミッド

底辺の一辺の長さ190m、高さ100m。
クフ王のピラミッドよりちょっと小振りだが立派な大きさ。
荒涼とした景色の中に観光客は我々だけである。
見渡してもピラミッドの入口にターバン姿がポツンと1人。
ふもとに警官らしきのが1人暇そうにしてる。
ここは入場観光。
結構ハードと聞いていた。
入口はピラミッドの中間くらいまで登らなければならない。
中は暑くて、狭くて、臭いとの事。
事前に懐中電灯とマスクを忘れない様にと案内があった。
中はカメラ持ち込み禁止。
例によって入口のターバン姿が預かる仕組みだが危ない。
添乗員のエツコさんが入口で待機、預かってもらう。
確かにハードであった。
蒸し暑さと幅縦横1m程度の急勾配の通路でのスクワット歩行。
所々電気は切れているし、何とも物凄い臭い。

  • 地獄の思い出

これは!
又、思い出したくない景色が浮かんで来た。
地獄の臭いだ。
でも何故だ?
いくら何でも観光客が我慢出来無くなってと言うのは考え難い。
後から聞いたら簡単だった。
先ほどのターバン姿が用を足す為なんだそうだ。
不届き者が!観光産業を何と心得る?
そう言えばこいつ、ピラミッドから出て来た時ズボンの裾引っ張ってた。
何だか手を出していたがシカトした。
不愉快極まりない。

  • 6人目の犠牲者

ピラミッドから出た所で皆で記念撮影。
突如、6人目の犠牲者を劇症が襲った。
慌ててピラミッドを駆け降り、一路バスのトイレに。
でも、こう言う時のピラミッドは大きいしバスは遠い。
気持ちが良く分かるだけにお気の毒だった。

  • 雪隠詰め

皆がバスに戻ってもトイレから出られない様子。
そのまま、ゆっくりと次の目的地に向かう事になった。
ところがへんぴな場所なので舗装道路が無い。
屈折ピラミッドまで遠くは無いが悪路でバスは激しく揺れる。
途中で「きゃっ」とか言う声が聞こえた。
お気の毒である。

  • 屈折ピラミッド

建設途中で設計変更したと言う珍しいピラミッド。
ここも観光客は我々だけ。
ラクダ攻撃が1頭いただけで、のんびり観光出来た。
暫くして6人目の犠牲者復活。
逃してなるものか、と写真撮影開始。
元気で良かった。

  • 階段ピラミッド

世界最古の石造建造物だそうだ。
それまでの建造物は皆日干しレンガで作られたとか。
思い出した。どうりで郊外で見かけた民家と遺跡の区別が付かない訳だ。
他にも素晴らしい墳墓群が多くある。
吉村教授率いる早稲田の発掘隊ご一行も居た。
余計なお世話だが、お腹は大丈夫なのかな?

  • カーペットスクール

この界隈の子供は学校の帰りにここで腕を磨くそうだ。
何人かの子供が器用に糸を操っている。
一緒に写真にも写ってくれるし、愛想も良い。
チップをよこせ、なんてスレた事も言わない。
勿論、絨毯は売り物。日本の数分の一で買える。
とは言ってもここの物価水準から考えたらひっくり返る値段。
40万円とか言ったらここの村ごと買えちゃうんじゃ無いの?
そもそもウサギ小屋の我が家には置き場が無い。
お2人ほど小振りなヤツをお買い上げ。
6万円から、何たらかんたらで1万8千円まで下がったとか。
やっぱり、10倍からスタートか・・・。