アスワン雑感

ルクソールからアスワンにかけての景色はご馳走である。
遠景に岩山を抱いて、ゆったりと流れるナイル川、ナツメヤシや豊かな緑、
クルーズ船やファルーカと呼ばれる帆船も優雅だ。
カイロやアレキサンドリアなどの北の地区より、南の方がエジプトっぽい気がする。
何も食べられなくても、飲めなくても、景色がご馳走だ。

  • 昼食は中州のレストラン

昼食は船に乗って中洲のレストランへ。
河畔に、かの有名なオールドカタラクトホテルを眺めながらレストランに到着。
なかなか小洒落た、ナイル川を見下ろす店だった。
店内ではダム建設で村を追われたと言うヌビア人が飾り物や食べ物を売っていた。
気にはなったが、ゆっくり見るゆとりが無い。
欧米人ツアーも結構来ていたのでトイレは大混雑。
7名中5名はトイレを使う事に集中していたので、メニューが何だったか記憶が無い。
結局、何も飲食して無い様な気がする。
しかも当店はビールが無かった。
炎天下で汗びっしょり、下痢で脱水状態気味。
アルコール消毒出来ない落胆は大きかった。

  • アスワンハイダム

でか過ぎてピンと来ないと言うのが実感。
幅3.6km、高さ111m、厚さ頂上40m〜底980mとか・・・。
下流のアスワンダムの方がダムらしい気がする。
ここで堰き止められたナイル川がナセル湖である。
上流530kmスーダン国境まで続いているんだそうだ。へ〜〜〜っ。
この界隈でビデオ撮影すると没収されるそうだ。
確かに鉄砲持った警備員がうろうろしていて、写真を撮ってると寄って来る。
空港も同様の軍事機密感覚があるそうだが、相当なピンズレだ。
この国の軍は人工衛星とか知らないのかも・・・。
やっぱり雇用対策かな?

もし切り出されていればエジプト最大のオベリスクになったとか。
42m弱の石の柱を切り出そうとした古代エジプト人の根性には頭が下がる。
ほとんどオベリスクのカタチに切ってあって、後は下側に楔を打って水を入れて、
楔の膨張により完成する手はずだったとか。
不良(ヒビ)が見つからなかったら、この観光地は無かった訳だ。
どうでも良いが、炎天下の岩場は暑い。