アンコールワット観光雑感

  • コオロギ

空港を出て現地ガイドを探す。
居た。
人なつっこい笑顔が迎えてくれた。
名前は「ブンさん」。
多分、呼びやすい様に短縮してくれたんだろうな。
バリアフリーの空港出口からクルマまでスーツケースを運んでくれる。
歩きながら舗装道路に斑点が沢山あるのに気づく。
何だろう?
何と全部コオロギ。
動いているのもいるが、大半はコオロギ煎餅になってる。
ぴゃー。

早速、クルマで移動。
アンコールワットのチケット売り場へ。
道中の景色は生まれてこの方見た事が無いものばかり。
田んぼとジャングルと、ジャングルの合間に小屋が点在する景色。
小屋は高床式でヤシの葉っぱで出来てる。
電線は見当たらない。舗装道路も限られてる。
子供がいっぱいいる。ニワトリやイヌと一緒に駈け回ってる。
なかなかである。
まずはチケット売り場で顔写真を渡して3日間のパスを購入。
$40である。後から考えると凄い値段だ。
これからずっとこれをぶら下げて歩く。
入口となるアンコールワットの西参道前に到着。
いよいよ憧れのアンコールワット観光だ。

  • 暖冬

一応、冬である。
勿論半袖でも観光中は汗みどろである。
それでも今は乾季で涼しくて過ごし易い時期なんだそうだ。
今年はちょっと暖冬気味で暑いそうな。
家の造りからも想像が付くが、暖房機は要らなそうだ。
歩いていてふと気が付いた。
何となく寒い。寒気がする。
おかしいなっと思ったら熱発していた。やべ。

  • のんびり観光

今日はアンコールワットとプノンバケン山の観光だけである。
朝の9:00に空港に着いてるので時間はたっぷり。
優雅な観光である。
ここの大きさは1.5km×1.3kmとか。広い。
アンコールワット第一回廊から第二回廊までじっくり観光。
夫々の壁のレリーフについて、完璧なガイド付きである。
ヒンズー教の神々や神話、時の王の戦いの話などがモチーフである。
物凄い規模である。
これだけの物を建造した事も凄いが、これを壊して回ったシャムも凄い。
どちらも大事業だと思う。
レリーフの繊細さ、規模にも感服したが、ガイドの濃やかさにも感服した。
あまりに濃やか過ぎて、立ったまま寝そうだった。

  • ブンさんのこと

ブンさんは地元シェムリアップの生まれ。
高校を出てから、地元の語学学校に通い日本語を修得したと言う。
かなりの上級者で、コミュニケーションに困る事は無かった。
東南アジアでは、たまに半分も意味が分からないガイドに会う事もある。
大当たりだった。
シェムリアップには現在日本語ガイドだけでも約500人いるそうだ。
大変、競争は厳しいそうだが、英語に較べるとまだましとか。
とは言え、この仕事のお陰でこの界隈では別世界の生活をしているらしい。
電化されたアパートに住み、不自由は無いそうだ。

  • 昼食

アンコールワット西参道正面のレストランで昼食。
初カンボメシは名物アモック。
魚のココナッツジュース煮込みと言った風情である。
我々は大のビール好きである。
地ビールを注文。
アンコールビールである。分かり易い。
味は、ん〜〜〜〜ん。かな。
同伴の1人旅のおじさんは全く飲まないと言う。
どうぞ気にしないで、と言いつつバクバク食べてる。
カンボメシはまあまあと言うイメージ。
だったが、ビール飲んでる内に熱が上がって来た様だ。
何と無く、具合が悪い。寒い。
あまり食べられなかった。

  • 第三回廊〜中央塔

再び、参道を通って観光の続き。
ここまで来たら気合である。熱の1つや2つ。
真ん中に聳える中央塔は65mあるそうだ。
階段か屋根か分からない急勾配をよじ登ると第三回廊である。
ケガ人が続出した為、人によっては登らせないとか。
確かに、四つんばいで何とか登っても、下りは腰が引ける。
お年寄りには厳しいかも。
でも、登っただけの価値がある。
気温も上がって来て、汗が噴出して来た。
これで熱も下がるかも・・・。
周囲の景色を眺めながら、しばし風に吹かれて汗を鎮める。
なかなか気持ちが良い。

優雅な観光である。
アンコールワット全体を観た後、ホテルで休憩すると言う。
気温も上がって来たし、熱発の小市民には渡りに舟ではある。
ホテルはシェムリアップの目抜き通り、シティ・ロイヤル。まずまずである。
チェックインし、早速シャワーを浴びる。
あ〜気持ち良い。熱いシャワーですっきり・・・。
2〜3分したらシャワーが水になった。
部屋の案内に暑いところだし、ローカル事情で了解されたし、と書いてある。
諦めて取り敢えず薬を飲んでベッドに潜り込んだ。
少しでも体力回復を図る。