「タリン市内観光」の雑感

  • ケータイ

 6:30に起床。
っと同時に嫁さんがケータイで電話をかける。
相手は日本の「ドクターF沢」である。
日本の現在時間は8/19(金)の12:30のはず。
午前中の診療を終えて、昼メシ前に一段落してる頃だべ。
 そもそもこの電話の為にケータイを替えた。
前のAUは5年も使って割り引きも大きかった。
AUのお姉さんも「何か失礼でもありましたでしょうか?」
っと訊いてきたという。
事情を説明するのもめんどい。
「いえ、ほとんど使わないもんですから・・・」
かくしてボーダフォンに替えた。
 ホントはお盆休み明けの8/16(火)に電話するつもりだった。
ところが何故かリトアニアは「圏外」になってしまった。
前日のポーランドでは通信OKだったのに・・・。
翌日、ラトビアに行っても「圏外」だった。
何だ、ヨーロッパ全域OKの看板に偽りありだんべな。
そして、夕べエストニアに入ったら通信可能になった。
ここはフィンランドの業者の守備範囲なんだそうだ。
バルトはまだまだ陸の孤島か・・・?
 お坊ちゃまはすこぶる元気だった。
「ドクターF沢」いわく、
「すごくいい子にしてますよ」っだそうだ。
ご飯も缶詰の処方食をバクバク喰ってるという。
信じられない・・・。
あの、飲まず喰わずは何だったんだべ?
いずれにしても大きなノドのホネが取れた瞬間だった。

  • 「タリン市内観光」

 雲1つないピーカンである。
如何にもヨーロッパらしい光あふれる景色になった。
何故か2階建てバスが迎えに来た。
何となくみんな2階席に座る。
ホントはもう大して乗らないのでどこの席でも良かったんだけど・・・。
2階後方に座ると前の席に「O山田じいちゃん」がいた。
「あ〜と24時間の辛抱ですからぁ・・・」
「ぷっ!」
ケッサクである。
 今日の予定はまず、タリン郊外の見どころを周る。
次いで旧市街を徒歩で観光する。
観光の後、旧市街のレストランで昼メシというパターンである。
午後からは半日フリータイムである。
何となくみんなそれを楽しみにしている気配だ。
 どうでもいいけど、今日のマイクの音は尋常じゃない。
妙にテンションが高いのか、音がガンガン割れてる。
だんだん頭が痛くなってくる。
このバスは手元のスピーカーの音量調整が付いてなかった。
嫌がらせか・・・?

  • 「カドリオルク宮殿」

 18世紀初めにロシアのピョートル大帝が造った。
バルト地方を手に入れた後、エカテリーナ妃の為に造らせたとか。
広大な「カドリオルク公園」の中にある。
小ぶりながら、バロック様式でステキな宮殿だった。
 バスを降りてから公園の中をズンズン歩いて宮殿に向かう。
そう、ズンズン先に行っちゃう。
スルーガイドと肩を並べてズンズン歩いて行っちゃうキョーコさんのスタイルは揺るがない。
相も変わらず、観光案内の質問なのか、旅行社へのクレームなのか・・・。
まったくとりつく島はない。
 又、「O山田じいちゃん」と国際ボランティアおばはん連が遅れる。
じいちゃんがつぶやく。
「普通の添乗員はぁ、遅い人に合わせて歩くモンんじゃないんですかねえ〜?」
列はあっという間に100m以上離れる。
もう、誰も何も言わないけど共通認識で歩いてる。
 宮殿に着いて周りを見渡すと何ともいい雰囲気である。
宮殿から海の方に向かって並木が続いている。
誰かが言う。
「あの並木の方も歩いてみたいね」
そんな声に動じる事無く、キョーコさんが言う。
「今から5分、写真タイムにします。時間が無いので遠くには行かないで下さい」
又、みんな共通認識で写真を撮りに散って行く。
 後ろ髪を引かれる思いで早々にバスに戻った。
バスに乗る時に音量ダウンを頼もうと思ったが、キョーコさんが見当たらない。
仕方なく運ちゃんを捕まえた。
マイクのボリュームを落としてくれ、と頼む。
うなづいてたので理解したと思ってた。
ところが前にも増してでかい声でひっくり返った。
てんめ〜っ・・・。

  • 「歌の原」

 1988年9月11日、30万人以上の国民がここに集まった。
人口の1/3以上が集まって独立への思いを歌ったそうだ。
「歌いながらの革命」といわれ、バルト3国の独立の為の大きな1歩だったとか。
今では5年に1度、エストニア最大の祭典が行われる会場になってる。
国中から民族衣装に身を包んだ3万人以上の歌い手が集まる。
そして観客は10万人を超えるそうだ。
次回は2009年7月開催予定だそうだ。
 それはいいんだけど、何故かここの写真タイムは15分。
言ってみりゃ単なる野っ原である。
屋外ステージで誰かが歌ってる訳じゃない。
誰とも無く声が上がる。
「何でこんなところでゆったりしてんだ?」
「さっきの宮殿の方がゆっくり観たかったわよねえ」
 写真を2〜3枚撮ると、みんな早々にバスに戻って来た。
みんなが待ってると悠然とキョーコさんとガイドさんが戻って来た。
当然だけど、みんなにの視線が冷たい。
 今度は入り口で待ち構えておいて、キョーコさんを捕まえた。
「ちょっとマイクの音量を落として下さい。音が割れちゃってますんで・・・」
「え?そうですか?わかりました」
これで安心してバスに乗り込んだ。
「O山田じいちゃん」にも報告する。
「今、ちゃんと言って来ましたから・・・」
 ところが・・・。
「それではあ〜っ、これから旧市街にい〜っ、ギャンギャンッ!」
何も変わってない。
30秒前に言われた事を忘れた・・・?
あり得ない!
チカラいっぱいシカトかい?
この時はフツフツと怒りが・・・。

  • 「旧市街」観光

 「トームペア城」「のっぽのヘルマン」「アレクサンドル・ネフスキー聖堂」
「大聖堂」「展望台」「デンマーク王の庭」「聖ニコラス教会」「旧市庁舎」
「ラエコヤ広場」「旧ドミニコ修道院跡」「城壁」「ヴィル門」と歩く。
見どころはいっぱいある。
どこもきちんと整備されて、完成された観光地という印象だ。
ガイドブックで十分に説明されてる。
 いつもならスルーガイドの傍にくっついて歩く。
わかんないんながらも英語の解説も聴いておく。
その後キョーコさんの通訳を聴いて微妙なニュアンスを確認するんだけど・・・。
今日は解説なんか聴く気になんない。
割れんばかりの大音響ですっかり意欲を削がれてしまった。
ま、いっか。
後でガイドブック見ながらゆっくり観光しよう。
 タリンまで来ると他の日本人ツアー客も見かけるようになった。
何となく真面目にガイドさんの解説を聴いてるヒトが激減したような気がする。
みんな既に午後からの作戦に心を奪われてるみたい・・・。
「あそこの店、オリジナルの琥珀製品で有名なんだってよ」
よその添乗員の話を盗み聞きしてきたヒトが情報提供してる。
何だかなあ・・・。

  • 昼メシ

 今日の昼メシは旧市街の中心にあるレストランだった。
店の構えも従業員の服装もちゃんと中世である。
テーブルにはローソクの灯り。
なかなか徹底している。
又、自然に「A田さん夫妻」と同席に。
隣のテーブルには「Hヤシさん」「ハマちゃん」「O山田じいちゃん」
 「Hヤシさん」がカメラを取り出した。
「ローソクの光がなかなかステキなのでお撮りしますよ」
我々4人を撮ってくれるという。
ホントは後で写真のやり取りする為にヒトサマの写真も少しあった方がいい。
そー言えば今回、ヒトサマの写真をまったく撮ってないなあ・・・。
いつもなら大体全員のスナップを撮っておくんだけど・・・。
何となくねえ・・・。
 ま、何にしても乾杯!
ビール0.5Lで40EEK=約360円。

  1. 【白菜サラダ】  とことんこれだなあ・・・。ホシ1つ。
  2. 【チキンソテー、ラタティユ・ポテト添え】  味は良かったんだけど、如何せんしょっぱかった。ホシ1つ半。
  3. ラズベリーパイ】  ラズベリーが酸っぱくて美味。土台は甘っ!ホシ1つ半。

 もうこうやって食事するのも残りわずか。
随分馴染んで来たので、惜しい気もするけど・・・。
これがいつもの「一期一会」