「リガ市内観光」の雑感

  • 豪華朝メシ

 タナボタとは思うけど、いいホテルに泊まれてラッキーだった。
万一、もう一度リガに来るとしたらここに泊まりたい。
個人客として静かに過ごしてみたい。
そんなホテルだった。
 朝メシは豪華だった。
ブフェ形式には違いないんだけど何かが違う。
料理もテンコ盛りってえ訳じゃ無くって何となく品がいい。
見るからに美味そうである。
ちょっと味見したいモンを幾つか取ってきた。
っとは言ってもさすがに学習機能がついてる。
バカみたいに沢山は取ってこない。
 今回、味見したかったのはスモーク類である。
確か、バルト海界隈ではスモークの魚が有名なはず。
サーモンとかサバとかイワシとか・・・。
あっちこっちで突っついたけど味の差は随分大きい。
ここのブフェのは見るからに美味そうだった。
んで、やっぱ美味かった。
ちょっと乾き気味で生臭くない。
よっしゃこれだ!
どっかのスーパーでこれを見つけてつまみにしよう。

  • 「リガ新市街」

 朝一番、バスに乗って新市街へ。
この街には「ユーゲント・シュティール建築群」がある。
要するに「アール・ヌーボー」のこと。
その当時のニュー・アートってえ感じかな・・・。
ラトビア人の建築家「ミヒヤエル・エイゼンシュテイン」の作品とか。
19〜20世紀にブームになった建物を復元してるそうだ。
最初は何でこんな所にこんな建物がって思っちゃう。
 でも、すごかった。
素晴らしい装飾だった。
デザインといい、色使いといい申し分ない。
もちろん、当時の建物はソ連時代にボロクソにされた。
それを順次、復元しているらしい。
当然、建物の持ち主もいるし、復元・保存は楽じゃなさそうだ。
 誰かが訊いた。
「このアパートで幾らぐらいするの?」
スルーガイドのお姉さんが答える。
「アバウト・ミリオン・ユーロ・・・」
「百万ユーロですって。1千3百万円くらいですか。意外に安いですね」
おいおい・・・。

  • 「大統領官邸」

 今度は旧市街に戻って徒歩で観光。
夕べの異様な雰囲気はどこへやら・・・。
落ち着いたいい街並みである。
夜の内にゴミも片付けられたようだ。
観光地ってのはこうでなくっちゃ・・・。
 でも、歩き方はいつもと同じ。
キョーコさんはスルーガイドと2人肩を並べてスタスタ。
観光案内の質問をしてるのか、現地旅行社へのクレームなのか・・・。
「O山田さん」達が遅れ始める。
またまた列が長〜く間延びしてくる。
 「大統領官邸」の前で何故か2人がビタッと止まった。
そこで延々と10分くらい話し続けてる。
官邸の門の前には衛兵が身じろぎもせずに立ってる。
1時間ごとに衛兵の交代があるそうだ。
時計を見ると10:55くらい。
 「じゃ,行きますよ〜っ」っとキョーコさん。
「えっ?衛兵交代を見るんじゃないの?」
「じゃ、今までここで何やってたのよ?」
あっちこっちからブツブツ声があがってる。
もうキョーコさん達は既に50mっくらい先に行っちゃってる。
我々はたまたま全然別な理由でこの2人の傍にいた。
 その時、衛兵の交代が始まった。
みんな一斉にわ〜〜〜っと駆け出して行っちゃった。
キョーコさんが露骨にヤな顔でつぶやく。
「ったく!全然、言う事聞いてくれないんだから・・・」
スルーガイドが慰める。
「ドンウォリー。時間なら大丈夫よ」みたいな・・・。
またまた不穏な空気が・・・。
やれやれ・・・。

  • 「旧市街」

 「リガ城」「聖ヨハネ教会」「聖ペテロ教会」「聖ヤコブ教会」「大聖堂」・・・。
ここは見どころが多い。
他にも「ブラックヘッドのギルド」「スェ−デン門」「3人兄弟」などを観る。
それぞれの場所で簡単な解説をしてくれる。
でも、ガイドブックに出ていた以上のモノは特に無かった。
完全に観光地として確立されている印象である。
 見どころが多いだけに途中でトイレ休憩を希望する声が上がった。
嫁さんではない。
嫁さんは常に警戒態勢で構えてる。
キョーコさんの判断はこうだった。

  1. 今からトイレを借りられる土産物屋に行ってそこで解散する。
  2. 1時間後にその店に再集合する。
  3. 希望者は更に旧市街観光を続けた後に解散する。

大英断だったようだ。
約半数がそこで解き放たれていった。
 我々は全然違う目的で観光継続組に入った。
でも、その後の観光は「猫の家」だけ。
ラトビア人実業家がギルドに入れてくれないドイツ人に反発して造ったとか。
家の屋根にギルドハウスにケツを向けた「猫」をくっ付けたそうだ。
これで観光案内は終わり。

  • フリータイム

 嫁さんがいよいよ目的達成の為に動き出した。
キョーコさんに頼む。
「スルーガイドさんが履いてる靴を売ってる店を教えて欲しい」
ガイドさんが笑ってる。
「これは靴屋ならどこでも売ってますよ」とか。
 嫁さん、すっかりその気である。
「A田夫人」と2人でず〜っと眼をつけていたらしい。
皮のスニーカーで刺繍が入ってる。
確かに日本ではちょっと見かけないし、お洒落である。
今日のフリータイムは靴探しらしい。
 「A田さん」のご主人がいつの間にか地図を用意してる。
ガイドさんにショッピングセンターの場所を教わっている。
おっ!その気だ!
慌てて持っていた地図を仕舞い込む。
船頭は2人は必要ない。
かくして4人でショッピングセンターにGO!
こんな時は嫁さんもすっかりトイレに行くのを忘れてる。
 お店はすぐに見つかった。
結構広い。
よっしゃ、手分けして探そうってことになった。
無い!
シャカシャカと探し回ったけど遂に無かった。
女性陣はガックリしてる。
「仕方ないね。戻ろうか」
「A田夫人」がヒトコト。
「靴屋さんのありそうなルートでお願い!」
ん〜〜ん。なかなか・・・。