「クラクフ市内観光」の雑感

  • 雑学

 これは大きな旅の楽しみ。
添乗員さんやスルーガイドの話を聞くのが好きだ。
机上で本を読んで勉強するより現場での話は数十倍吸収がいい。
何せ、現物がそこにあるんだから・・・。
一字一句聞き漏らしたくない。
せっせとメモを取る。
 そもそも「ポーランド」という言い方は英語の押し付け。
現地ではオランダと間違え易いので「ポラスカ」が一般的なんだとか。
確かにビールやチョコレートにもそう書いてある。
 14世紀にお隣のリトアニアの「ヤギェウォ王朝」と組んで隆盛を誇った。
その「ヤギェウォ王朝」全盛期の首都がクラクフだった。
当時、クラクフプラハやウィーンと並んで東欧文化の中心だったそうな。
クラクフの「ヤギェウォ大学」は14世紀創立。
これはプラハの「カレル大学」に次ぐ古さだとか。
どうも最近、耳が弱い。
ずっと「柳生大学」って聞こえてた・・・。
 クラクフ第二次世界大戦中、ドイツ軍司令部が置かれたそうだ。
そんで、ワルシャワが壊滅状態だったのにほとんど無傷だった。
貴重な建物がそのまま残っているそうだ。
午後の観光が楽しみだ。

  • 昼メシ

 クラクフ市内のレストランで昼食。
やっぱ、まずはビールでしょ。 
おっ!
ポーランド地ビール第2弾「OKOCIM」があった。
これはガイドブックに呼び方が載ってた。
「オコチム」と言うらしい。
最近、耳が弱くなって・・・。
どうも「ポコチン」に聞こえる・・・。
ヒトには言えないけど・・・。
0.5Lで6zl=約240円。
 4人掛けの席だった。
何となく成行きで秋田から来た「S木老夫妻」と同席。
相変らず寡黙だった。
時々、小声で2人だけの会話。
あたかも目の前に誰もいないかのように見える。
何か声を掛けても砂漠に水を撒くがごとし・・・。
やれやれ・・・。

  1. 【グリーンサラダ】  フツーであることは貴重。ホシ2つ。
  2. 【ソーセージ・ポテト&ザワークラフト添え】  スライスソーセージで油が抜けて美味。ホシ2つ。
  3. 【フルーツポンチ・アイスクリーム入り】  甘さ絶妙。ホシ3つ。
  • 本領発揮

 キョーコさんのトイレ脅しが効いてる。
「これから暫くトイレはありませんので、ここで済ませて下さい」
レストランにはトイレが1つだけ。
そんなにゾロゾロ入る想定はされていないらしい。
 食事が始まると早速みんな順番にトイレに向かう。
ビール組は一番最後を狙っている。
当然である。
ビール飲んだらすぐに行けるってモンじゃない。
そんなに右から左には巧くいかないべや。
 トイレの前の行列は遂に切れる事が無かった。
全部、このツアーのメンバーである。
最後の最後、嫁さんと列に並んだ。
すると更に後ろに並ぶヒトビトがいる。
歌のセンセイ「I川さん」と東大卒の「H場さん」だ。
どうやら2回り目らしい。
 やっと順番が回って来て用を足し始めた。
するとドアの外でトントンとノックが来た。
え〜い、手が離せないのに・・・。
何とかバランスを取って反撃する。
「あ〜ら、ごめんなさ〜」とか声が聞こえる。
てんめえ〜・・・。
やっぱ、本領発揮だと思った。

  • 「ヴァヴェル城」

 いよいよクラクフ市内観光の始まり。
気分一新で張り切って行こ〜って、空元気である。
市内観光といえば徒歩である。
歩き出すと同時に雨が降り出した。
やれやれ・・・。
 最初の観光は「ヴァヴェル城」
14世紀から歴代ポーランド王の戴冠式が行われた。
「大聖堂」「王宮」と見学した。
主として16世紀のタペストリーが多く展示されている。
相当立派なモンらしいけど、好みはちょっと・・・。
 一通り、内部を見学して外に出ると一転してピーカンになっていた。
それまでくすんでいた景色が俄然色を帯びる。
城郭が青空に映える。
みんな一斉に写真を撮り始める。
ゲンキンなモンである。
わかり易くっていいけど・・・。
 城のある丘を下ると竜のブロンズ像があった。
見ると恐竜のフィギアみたいであまり美しくはない。
でも、すんごい数のヒトが集まって写真を撮ってる。
像によじ登ってるヒトもいる。
突然、竜が口から火を吹いた。
なある・・・、これが目当てか・・・。
何でもこの地方の伝説に基づいて城のキャラにしてるらしい。
営業の効果は出ているようだ。

  • 「旧市街」

 天気が良くなると俄然元気が出て来る。
我ながら何てわかりやすい構造なんだろうって感心する。
「フランシスコ教会」「ヤギェウォ大学」などを見ながら散策。
全ての景色もヒトも急に活き活きとして見えてくる。
写真を撮りまくる。
嫁さんもケータイを駆使して写真を撮りまくってる。
 結婚式にも出会った。
ポーランドでは圧倒的に土曜日の結婚式が多いそうだ。
教会の前にキレイな花嫁・花婿さんと親族郎党が集まってる。
メンバーのおっさん達が駆け出した。
得意技「国際交流」である。
花嫁と一緒に写真に収まってる。
親族郎党も何だか訳がわからないべなあ・・・。
ま、祝い事だから何でもいっか・・・。

  • 「聖マリア教会」

 この教会の時計台が有名なんだそうだ。
1時間ごとにラッパが吹き鳴らされる。
昔、モンゴル軍に攻め込まれた時の名残だとか。
その時のラッパ吹きはモンゴル軍の矢でノドを射抜かれてしまった。
そのラッパ吹きを弔ってラッパは途中で突然止まる。
 キョーコさんの計算通り16:55に教会の下に着いた。
もうすぐラッパが出て来るってんでみんなで上を見上げてた。
そこへ又、雨が降り出した。
あ〜〜あ!
アホづらして口を開けてるとえりゃあ雨が入ってくる。
又、傘の登場である。
雨はますます激しくなってきたけど、ここまで待ってて動けるか!
我慢大会みたいになってきた。
意地でラッパ吹きを見終わると、一気に教会の中にダッシュ。
見学もヘチマもありゃしないわよ。

 この広場は中世のモノとしては欧州一の広さだとか・・・。
中央に「織物会館」がド〜ンと構え、いろんな店やカフェが軒を連ねる。
広場には露天が沢山出てガラクタみたいなモンを売ってる。
なかなか雰囲気があって面白い広場である。
 但し、天気が良ければ・・・である。
雨が降る中、フリータイムになってもどーしょーもない。
急な大雨で露天商も諦めムード。
商品らしきガラクタもずぶ濡れである。
仕方なく「織物会館」内のお店を舐めて歩いた。
土産物は地味である。
琥珀の装飾品や人形なんかの民芸品がほとんど。
あんまり食指が湧かない・・・。
 こうなったら飲むっきゃない。
カフェに入ってビールを頼む。
秘蔵の「柿の種」と「おつまみ昆布」で乾杯!
いつものパターンである。
こうやってビール片手にマンウォッチングも又良し・・・。
集合時間になるとちゃんと晴れてきた。
てんめえ〜〜。

  • 晩メシ

 晩メシは街中のレストラン。
雨が上がって夕陽に映える「織物会館」を背にする。
ったく、今ごろ晴れやがって・・・。
街中もネオンと夕焼けが混じり合って微妙な色。
ホントに恨みの雨である。
 何は無くともまずビール。
ちょっと前まで飲んでたって気もするけど・・・。
ま、後はホテルに帰るだけだし・・・。
嫁さんも乗り気である。
「OKOCIM」0.5Lで6zl=約240円。

  1. コールスロー風サラダ】  好みはあろうがまずまず。ホシ2つ。
  2. 【ポークシュニッツェル・ポテト添え】  ウィーンに負けてない。美味かった。ホシ3つ。
  3. 【フルーツポンチ】  さっぱりして嬉しい。ホシ2つ。

 全体に今回の食事は上等である。
寒い地区だけに油と塩が強めだけど合格点だと思う。
北海道に近いモンがあるかも・・・。
だから嫁さんは警戒してんだべな・・・。

  • 同席者Ⅴ

 お初の方と同席になった。
めっちゃ気さくな「H竹さん」ご夫妻であった。
聞くと川越で公文熟をやってるそうだ。
だんなさんは何処となく風貌がムツゴロウっぽい。
奥方はいつもニコニコ、万人と平らに付き合えるヒトと見た。
 びっくりしたのは年齢。
二人とも今年70歳だという。
ひょえ〜〜〜っ。
絶対若い。
心身ともに10歳近く若く見える。
旅行に行きまくるぞ〜っ!
行ったら徹底的に楽しむぞ〜っ!っていう気概に溢れている。
 ムツゴロウさんはちょくちょく現地スルーガイドに英語で話し掛ける。
その物怖じしない姿勢がいい。
自由人のムードいっぱいである。
但し、TPOを見ておかないと危ない。
キョーコさんが発火寸前のこともあったから・・・。
 ちょっとフツーに会話が出来て嬉しくなった。
「やっとフツーに話せるヒトと同席出来るようになったね」
ってな訳で今夜もホテルの部屋で反省会。
明らかに調子に乗って飲み過ぎである。
明日は「ショパンの生家」でコンサートだ。