イギリス文化の一端の雑感

  • 学習機能

連泊はメリットが多い。
今日は昨日の反省を踏まえて優雅な朝食。
昨日と同じブッフェ形式。
まずトースターに向かいトーストを焼く。
豪華な料理に目が眩まない様に注意して適量をピックアップ。
ゆったりと美味しくスコティッシュブレックファストを堪能した。
完璧な「ホシ3つです」である。

今日はスコットランドを後にしてイングランドへ移動。
バスは湖水地方まで300kmほど走る。
移動時間は結構長い。
添乗員のトモコさん、車中で四方山話をしてくれる。
イギリスの経済面・食文化などなど・・・。

  • オカネのこと

イギリスポンド(£1)は約220円程度だがこれが基本通貨。
遊んでいてもあっという間に£50(約11,000円)くらいは消えると言う。
確かにその感はある。
昨夏のスイスに次いで物価は高いと思う。
食品などを除いて付加価値税が内税で17%もあるそうだ。
地下鉄初乗りが£2(約440円)だ。
物価が高いはずである。
外国人は£50以上の買い物ならリファンド(還付制度)がある。
反面、日本までの切手代は43ペンス(約90円強)。
ホテルの枕チップは1部屋当り50ペンスで良いと言う。
このあたりは他国の相場かもしくは安いくらいだ。
イギリス人は引き算が苦手なので、小銭を沢山持っていた方が良いと言う。
どっかでも聞いた事があるなあ・・・。
ところがイギリスのコインはでかくて重い。
ポケットがとってもうざい。

  • 食文化について

イギリスの食文化は無いに等しいらしい。
その要因は他欧州と生活パターンが違う事にあるらしい。
イギリス人の生活で一番重要なのは家なんだとか。
イギリスでは「7月に冬が終わり、8月に冬が始まる」と言われるそうだ。
冬が長いと当然家の中で暮らす時間が長い。
どうしても家具調度品にチカラが入ると言う訳だ。
同様にガーデニングにもチカラが入る。
もう1つの要因は歴史的にイギリスの痩せた土地は耕作に向かなかった。
必然的に牧畜が主となり食材が無かった。
と言う訳でイギリスには食文化が無かったそうだ。
今でもあまり喰う事に興味が無いそうだ。
主婦のほぼ100%が家事の主体はガーデニング
テレビで料理番組は無いが、園芸番組は一杯あるそうだ。
喰う事は最後の最後らしい。

  • 住み込み経験談

添乗員のトモコさんはオーストラリアで遊学経験がある。
イギリスから来た一家に住み込み、ベビーシッターをしていたとか。
毎日食事の下ごしらえも手伝っていたそうだ。
一応その家の料理の主導権は奥様が持っていたらしい。
ところが来る日も来る日も同じモノを喰う。
オーブンに塩胡椒した肉を放り込む。
付け合せはポテト・ニンジン・ブロッコリ・インゲンなど。
ラップして電子レンジに放り込む。
後は缶詰の大豆の煮物を添えるだけで完成。
トモコさんはこれがトラウマとなり、大豆は見たくないそうだ。
これって料理と言えるかどうかわからない。
しかもほとんど味音痴だったらしい。

  • ツアーの食事

日本ではイギリスは食事が不味いと言うのが定評。
が、ツアー参加者は皆一様に「意外に美味いじゃん」と言うらしい。
何故か?
理由は意外に簡単だった。
味覚音痴のイギリス人にも学習機能が付いていた。
彼らには微妙な味は分からない。
が、めっちゃくちゃ濃い味にするか、味を付けないかは選択出来る。
日本人ツアーには後者を選択しているそうだ。
そして必ず塩・胡椒を出す。
なるほど!
思いっ切り納得。
実に分かり易い。
でも最近は食事もグローバル化が進んだ、とトモコさん。
イギリス人の味覚も変わって来たとフォローしていた。