エジプト市民生活の雑感

  • 市民の足

スルーガイドのアブドさんから仕入れた情報であるが、交通手段。
一番安いのは路面電車と乗合大型バス。
料金は一律25ピアストル(1/4£E:約4.5円)。
最下層の人の交通手段とか。
次がシェルタクシーと言うミニバスみたいなヤツ。
車はライトエース程度のワンボックスで、ぎゅうぎゅう詰め。
どこでも乗り降り自由。料金は一律50ピアストル(約9円)と乗合バスの2倍。
最下層の人は乗れないとか。
そして最高級が乗用車のタクシー。
カイロは白黒のツートンカラー。紛らわしい。
値段は全て交渉と言う事だが怪しい。
観光客は1km当たり1£E(約18円)出せば不満は無いはずとか。
きっとジモティはその半分以下なんだろう。
もし利用する時は、一切交渉しない(交渉すると吹っ掛けられる)。
車を降りてから目安の料金を小さく丸めて助手席の窓から渡す。
「シュクラン(有難う)」と言って走り去るのが一番。
と、教わったが結局面倒なのでついに利用しなかった。
これらの車が物凄い台数走り回っていて、道の至る所で急停車して客を拾う。
ただでさえ交通ルールが無いのに、もう収拾が付かない混乱ぶりである。
汽車も安い。カイロ⇔アレキサンドリア間200㎞が5£E(約90円)だそうだ。

  • 自動車

やはり日本車は人気がある。
現在は円高・エジプトポンド安で日本車が高嶺の花。
一時はトヨタカローラが全体の50%以上を占めたとか。
今でもトヨタは25%のシェアがあるそうだ。
国産車もある。FIATが部品供給して現地生産している何ともダサいセダン。
でもシェア60%を占めるとか。タクシーは全部このFIATもどき。
安かろう、悪かろうではある様だ。あちこちでエンコしていた。

  • 住宅事情

カイロ市内は貧富の差が広がり、人口が急増している。
故に圧倒的に住宅不足に陥っているそうだ。確かに貧富の差は大きく見える。
見るからに立派なマンションみたいな住宅もある。
が、家賃月2,000円・風呂無しのアパートもあるらしい。
風呂が無い家って想像が難しい。
郊外もやはり貧富の差は大きい。
片や荘園みたいなとんでも無い敷地に要塞の様な屋敷を建ててる。
ご馳走となる鳩小屋(石造りの塔)を持つのがステイタスとか。
反面、郊外の日干しレンガの家は、家と気がつかないくらい地面と同化している。
レンガで囲いを造って上にヤシの葉っぱを乗せただけみたいな。
この日干しレンガの民家と遺跡の区別も難しい。

  • 墓地事情

カイロ市内には100年以上前からあると言う広大な墓地がある。
当地の墓地はと言うのは日干しレンガの小屋の中に竪穴があって、土葬だそうだ。
最近は、カイロ市内は慢性的住宅不足。
この先祖代々の墓地に引っ越して来る人が後を絶たないそうだ。
そのまま住宅兼墓地となるとか。
話を聞いてるとちょっと眩暈が・・・。

これはこの国のすごい所だと思った。
流石、ナイル川を抱き、アスワンハイダムで国が一変したと言うだけはある。
国中、全ての村に電気と水道を通すと言う政府方針が守られているそうだ。
当然、先ほどの住宅化が進む墓地にもちゃんと電気・水道が通っている。
但し、電気はともかく水道の質は怪しい。
石油も出るそうだ。ガソリンは1㍑1£E(約18円)とか。