チェックアウトのこと 【1/30】
- 後ろ髪
時は容赦にゃあ。
どんどんチェックアウトタイムが近づく。
何時までもまったりしてらんにゃあ。
「しょんにゃあ!帰ゃーり仕度すんかね・・・」
部屋には「ヒナノ」の空瓶がズラリ・・・。
どーいた衆だかね・・・。
バタバタとパッキング。
ま、どーせ1時間のフライトだけ。
詰め方もテキトウ。
スタッフがカートで迎えに来た。
スーツケースとニンゲンを乗っけてレセプションへ。
途中、ビーチバーの前を通る。
「ハ〜イ!ナカノさ〜ん!もう帰っちゃうのかい?」
おばちゃんだ!
ジモティの兄ちゃんも出て来た。
みんなで見送ってくれる。
「ありがとーっ!最高だった!えりゃあ楽しかったでー!」
思いっきり後ろ髪引かれた。
お陰で、すっかり毛が無くなっちまったで・・・。
- 波止場
レセプションでチェックアウト。
支払いはエステ料金だけ。
あとはぜ〜〜んぶロハ!
「さすが、『オールインクルーシブ』のパワーだで・・・」
あんだけ飲み喰いした。
何となくトクしたような気がする。
あとは波止場に向かう。
姉ちゃんがカートで送ってくれる。
「でも、余韻を楽しみてゃあから歩んでくよ。荷物だけ頼むで・・・」
姉ちゃん笑ってる。
ホテルの庭を噛み締めながら歩んだ。
夢のような時間だった。
もう1度来る事があるかなー・・・。
でも、来てゃあなー。
機会があったら、もう1度来てゃあっ!
しかも、この時季がいいっ!
ガラガラでまったり・・・。
非日常の極致。
んなこん考ぎゃーてる内に波止場に着いちまった。
「あー、いよいよサイナラかー・・・」