続々・【池上・品川界隈】のこと

  • 寄進

 鎌倉・室町時代
【本門寺】は関東武士に人気があった。
えりゃあ庇護を受けた。
江戸時代も人気モノだった。
加藤清正」や「紀伊徳川家」等諸侯の祈願寺だった。

「ひゃあ、寄進もハンパにゃあらしいで・・・」

 中でも「加藤清正」はぞっこんだった。
「大堂」を1606年に建てた。
「此経難持(しきょうなんじ)坂」も寄進した。

「何じゃ、そりゃ・・・?」

調べた。

法華経見宝塔品(けんほうとうほん)」の偈文(げもん)の一句で、「此の経は持(たも)ち難(がた)し」と読む。

 ますますわかんにゃあ・・・。
更に調べた。

「此の経は持(たも)ち難(がた)し 若(も)し暫(しばら)くも持つ者は 我即ち歓喜す 諸仏も亦然(またしか)なり 是(かく)の如きの人は 諸仏の歎(ほ)めたもう所なり 是れ則ち勇猛(ゆうみょう)なり 是れ則ち精進(しょうじん)なり 是れ戒を持ち 頭陀(ずだ)を行ずる者と名づく 則ち為(こ)れ疾(と)く 無上の仏道を得たるなり」(法華経 三五四?)

この96文字にちなんで石段を96段とした。
んで、偈文(げもん)の文頭の文字をとって坂名としたそうな。
この石段もハンパにゃあ。
数以上の迫力がある。

  • お会式

 伽藍は何度も焼けてる。
その度に、時の将軍や諸侯が建て直した。
そんな中で焼け残った建物もある。
五重塔」は貴重な古建築の1つ。
2代将軍「秀忠」公の乳母「岡部局」が発願。
1608年に建立された。

「ひゃあ、400年モノじゃんか!」

 全面ベンガラ塗り。
2003年から解体修理が行われたそうな。

「そいでかあ〜。えりゃあキレイに見えるモンなー」

そいでも何でも立派なモンだった。
 秋に大イベントがある。
毎年10月11日・12日・13日の三日間。
日蓮聖人」の遺徳を偲ぶ。
「お会式法要」ってえのが行われる。
殊にお逮夜(たいや)に当たる12日の夜はてゃあへん。
30万人っくりゃあの参詣者で賑わうそうな。

「ひゃあ、いっぺん観てみてゃあなー・・・」