続々々・【暗闇坂 宮下】のこと

  • ワイン

 作戦通り。
シャクだけど何か飲まにゃあと・・・。

「ひゃあ、ワインは何があるだかね?」

オーストラリアワインだけあると言う。
それも赤白それぞれ1種類だけ。
ま、迷わなくていい。
か・・・。
 【蒸し物】が出て来た。

【尼鯛蕪ら蒸し】・・・車海老 銀杏 木耳 天豆 銀餡

素材はいい。
でも、これもドしょっぱかった。
何だろー?
何でこんなに濃い〜い味にしちゃうかなー?
もったいにゃあ・・・。
 あっと言う間にワインも空いちった。
ウチで飲むワインの方がでんでん美味ちゃあ。
けんど、しょんにゃあ。

「ひゃあ、最後に肉だっつーに、赤ワインでも飲むかね・・・」

これもションベンワインだった・・・。

 最後の一品。

【三田牛ステーキ】・・・彩り温野菜 塩ポン酢

これが一番まともだった。
肉は美味かった。
柔らかくて口の中で溶けるような肉だった。
でもアブラっこくにゃあ。
焼き方もちょうど良かった。
 添え物の蒸し野菜も美味かった。
カボチャ、キュウリ、カリフラワー、パプリカ・・・。
珍しく彩りもキレイだった。
しかも蒸し加減がちょうどいい。
もちろん味は付いてにゃあ。

「ひゃあ、やりゃあ出来るじゃっ!この野菜はちょうどいいあんびゃあじゃんか!」

 何よりタレが良かった。
タレは「アンチョビソース」と「塩ポン酢」。
「柚子胡椒」もいい。
何ってったって自分で味の濃さを調整出来る。

「ひゃあ、最初っからステーキ喰や良かったってこんか?」