その・赤坂界隈のこと

 でゃあぶ日も暮れてきた。

「春の日と 金持ちの親戚は くれそうでくれにゃあ!」

っとは言っても、やっぱ日は暮れる。
薄暗くなって来た。
 急いで最後の目的地へ。
「六本木通り」からちぃっと中に入ゃーる。
細っきゃあ道がうじょうじょある。

「ひゃあ、有名な割りにゃあわっかり難きぃなー」

 やっと発見。
なかなか趣のある神社だった。
わき道から入ゃーった。
森の中に鳥居がある。
ヒトっ気はにゃあ。

「ひゃあ、こらあ薄っ気味悪りぃで・・・」

 石段を登ると広い境内に出た。
門が閉まってる。
辛うじて社務所の門が開いてた。
看板にちゃあんと閉門時間が書いてある。
もうしっかり過ぎてる・・・。

「え〜〜い!ここまで来てすごすご帰ゃーれっか!」

シカト見物・・・。

  • 起源

 調べた。
やっぱ見たとおり。
起源はえりゃあ古りぃ。
天歴5年(951年)に遡る。
62代村上天皇の時代。
っと古書にあるそうな。
江戸幕府の遥か前だで・・・。
 近江国甲賀から上人がこの地に来た。
東国修行のついでに寄ったそうな。
こけえらは「武州豊島郡人次ヶ原」と言われた。
俗称「古呂故ヶ岡」。
「赤坂4丁目一ツ木台地」。

「ひゃあ、その頃は地の果てだったんだんべなー」

 上人はここで夜を明かした。
その夜、夢枕に老翁が現れたそうな。

「わしゃ、この土中に埋もれて久しいだに。
掘り出して安置してくれりゃあ、この地の守護神になっちゃるで!」

上人はびっくら。
掘ったら「十一面観音の形像」が出たそうな。