【富士山】のこと 28
- 自業自得
溶岩礫は危にゃあ。
んな事ぁ百も承知。
だからこそ手袋を用意したじゃ!
後から来た舎弟に言われる。
「あ〜あっ!何で手袋外すかなー!意味にゃあじゃんかー」
ヒトコトもにゃあ・・・。
不覚っ!
自業自得っ!
手を洗う場所もにゃあ。
しょんにゃあっ。
必殺、ツバ消毒っ!
キズの汚れと血ぃを吸い取る。
「ちゅば、ちゅばっ!ぺっぺっぺっ!」
原始的・・・。
コケてみてわかった。
もう足が言う事聞かにゃあ。
感覚が無くなって来た。
特に太ももがパンパンに張ってる。
「ひゃあ、こいじゃコケる訳だで・・・」
後は大人しく下りた。
- 「砂払い」
この後は長かった。
走らにゃあ「砂走り」はえりゃあ長ぎゃあ。
ただの砂礫の道。
歩き難いだけ・・・。
「いやあ〜、もう飽きたで!このズルズル道っ!」
延々と続く。
ようやくゴールが見えて来た。
もう足ガクガク。
這うように売店に到着。
「ありっ?まだゴールじゃにゃあじゃんか・・・」
【砂払い五合】だと。
「吉野屋」とか書いてある。
がっくし・・・。
岩の上に座り込んだ。
「ひゃあ、もういごけにゃあ・・・。休憩すんべ・・・」
標高2230mとか。
【五合目】まで230m。
こっから更に2kmあるそうな。
舎弟は逆に元気になって来た。
最後の焼印押してご満悦・・・。