最後に・谷根千界隈のこと

 やっぱ、定年後の趣味だったらしい。
勉強したらハマった。
せっかくだからガイドしたくなった。
ボランティアでいいっ!
そんなにヘンなおっさんじゃにゃあ。

「でも、ちぃ〜っと着るモンっくりゃあ気ぃつけた方がいいべなー」

 質問してみた。

「ひゃあ、ここの霊廟は見学できにゃあだかね?」

待ってましたとばかり・・・。

「おとーさん、家にワープロあるでしょっつ!今どきワープロくらいみんな持ってんかんねー。
あれでね、直接申し込みが出来るの。したら普段は公開してないけど、特別に見学出来るんですよー」

ワープロっすか・・・。
憎めにゃあおっさんだで・・・。

  • 「谷中」

 おっさんエンジンかかっちった。
更にいろいろ説明してくれる。

「おとーさん、【徳川慶喜の墓】は観て来たよね。これがわかりやすいよ」

墓地の見取り図だった。
手書きっ!
うお〜〜っ!
写真も切り貼りしてある。

大阪城でイギリス公使を謁見する慶喜(慶応3.3.28)』

とか書いてある。
「正室」や「側室」の写真もあった。
「老女 部屋頭」とかもあった。

「ひゃあ、良くこんな写真を探して来たなー」

随分勉強になったで。