続々々・谷根千界隈のこと
- 【エス坂】
神社の左脇に坂がある。
結構な急坂。
足に堪える。
坂を登ると「つつじ苑」が上から見える。
「ひゃあ、神社が山のネキに造られたってこんだなー」
「森鴎外」が「青年」に書いたそうな。
“Sの字をぞんざいに書いたやうに屈折して・・・”
んで【エス坂】とか。
又は【新坂】っつーらしい。
明治になって新しく出来たから・・・。
この界隈は雰囲気がいい。
何せ、ちょー有名な文豪がいっぴゃあいた。
「森鴎外」とか、「夏目漱石」とか・・・。
この衆らが作品にいっぴゃあ残してる。
【根津権現】は象徴だったらしい。
「ひゃあ、えりゃあ懐かしいで。文学フェチの頃に良く読んだで・・・」
- 文豪
【根津権現】を出た。
裏手の坂道から暫し「千駄木」散策。
神社で地図を配ってる。
できゃあ地図だった。
新聞紙を広げた大きさ。
「ひゃあ、でか過ぎて見ずりゃあだけんど・・・」
この界隈の気合が現れてる。
そんだけ誇りなんだべなー。
確かにいい感じ。
裏路地にすんぎゃあ古い料亭があった。
どーも現役らしい。
「ひゃあ、間違いなく飛び込みなんか受け付けにゃあらねー」
【根津裏門坂】に出た。
諸作品にも頻繁に描かれてた。
これを突っ切ると【藪下通り】。
“団子坂上から南して根津権現の裏門に出る 岨道に似た 小径がある。これを 藪下 の道と云う・・・”
「森鴎外」の「細木香以」に・・・。
「ひゃあ、文豪フェチにゃあ堪んにゃあとこだで・・・」