続・【箱根暁庵】のこと
- 名人
ちっと遠慮して頼んだ。
「だし巻き玉子」
「変わり豆腐田楽」
こんなとこをつまみにビールっ!
後は”何ちゃら御膳”で仕上げ。
ま、定番だで。
んで、結果は美味かった。
なかなかの味だった。
薫り高く、ちょうどいいコシ。
「ひゃあ、美味ゃあけんどコストパフォーマンスを考えると【☆2つ】かな…」
それはそれとして…。
ここんちは蕎麦打ちを見せてた。
ショーケースがあった。
かなり熟練のオヤジが黙々と蕎麦を打つ。
なかなかのウデと見た。
「ひゃあ、このオヤジ、只者じゃにゃあで!」
- 拍手
じ〜っと見てた。
オヤジもちっと意識してる。
良く腰が入って、手際も良かった。
単に早いんじゃにゃあ。
実に間がいい。
「ひゃあ、なかなかここまで出来にゃあで」
「切り」に入ゃーった。
オヤジの腰が一段と落ちた。
包丁をゆっくりとセット。
呼吸を整えて、ちっとタメを作る。
「たんたんたんたんたんたんっ、たんたんたんたんたんたんっ!」
何ともいいリズム。
キレイな蕎麦が湧き出てくる。
打ちあがった蕎麦を束ねて打ち粉をはたく。
もちろんぜんぜん千切れたりしにゃあ。
そん中でも不揃いな蕎麦ははじく。
何とも美味そうな蕎麦が並んでく。
「ひゃあ、もういっぺん喰いてゃあくりゃあだで」
思わず、拍手!
オヤジが気づいた。
ガラスの向こうでちっとテレてお辞儀してった。
「ひゃあ、オヤジが良かったから【☆2つ半】に昇格っ!」