【箱根暁庵】のこと
- 困憊
疲れたー。
銀座を歩くのも容易じゃにゃあ。
真っ直ぐ歩ける訳じゃにゃあ。
ヒトゴミを縫ってくだけで疲れっちまあ。
ってんでメシにすんべ。
そのメシ屋を探すのも容易じゃにゃあ。
「ひゃあ、デパートのレストラン街でいいじゃ!」
舐めてた。
さすが「銀座三越」。
レストラン街はハンパじゃにゃあ。
立派なレストランばっか。
お子様ランチとかって乗りじゃにゃあ。
「ひゃあ、ヘタすんとドレスコードとかありそうだで…」
さすがにコードはにゃあ。
でも敷居は高きゃあ。
しかも、どこもかしこも混んでる。
恐るべし、東京。
「ひゃあ、ここは並んでにゃあに、こけえ入ゃーるべーじゃ」
- 箱根
蕎麦屋だった。
ハコネ…?
ピンと来にゃあ。
箱根の名物たあ、聞かにゃあなあー。
でも、結構良かった。
店の中も落ち着いた景色で大人っぺえ。
見渡すと客も落ち着いてる。
妙齢のご夫婦がちびちびやったりしてる。
でっきゃあお膳が目の前に置いてある。
「ひゃあ、ずいぶん豪勢な蕎麦喰ってんなー」
って訳じゃなかった。
セットもんが多かった。
”何ちゃら御膳”とか”何ちゃらセット”みてゃあな。
但しお値段はちと高め。
さすがは三越。
「ひゃあ、こいで好きなだけ飲んで喰ったらあっという間に万になっちまあで」