面白いオトコのこと
- 中先輩
久々に中先輩に会った。
大先輩はとっとと引退して、全然出て来にゃあ。
中先輩は、又別なカイシャに天下った。
これから勤めたら70歳になっちまあ。
「ひゃあ、よっぽど働くこんが好きだかね?他にやるこんはにゃあだかね?」
大きなお世話だで・・・。
またまた、面白い話が出た。
中先輩が言うくらいだから、尚更面白れえ。
先輩んとこにいる面白いオトコ。
ますます増長してるそうな。
昼メシ、晩メシは社バラで喰うのが当ったり前。
「日々誰かエサになりそうなヤツを探してんだなー。そいで毎晩銀座通いで、タクシーでご帰還・・・」
最近は営業も厳しい。
交際費はかなり抑えられてる。
そんな中で、営業でも何でもないこのオトコのご乱行。
派手なだけじゃにゃあ。
何でも400円のお茶代まで領収書を持って来るらしい。
「どー見ても、赤貧を洗うが如き幼少時代を過ごしたとしか思えん・・・」
- 旅費
更に先輩の話は続く。
「このオトコが出張するとみんなが迷惑する。カネも垂れ流し・・・」
何でも、どこへ行くのも飛行機だとか。
しかもファーストクラス。
んで、ぜってゃあに昼頃の便を使う。
「昼時間のファーストクラスは昼メシが出る。しかもアルコール飲み放題だから・・・」
っぴゃ〜っ。
そこまでやるか・・・!
「空港までの移動も全部タクシー。空港ロビーで飲み喰いして領収書。土産を買って領収書・・・」
なるほど・・・。
さすがに社内でも有名な人物らしい。
カネの汚さ。
喰い意地の汚さ。
ハラの無さ。
品の無さ。
さすがの中先輩だって、品っくりゃあは感じさせるで・・・。
「ひゃあ、そいでも何でも生きて行けちまあってすぎゃあカイシャじゃんか!」