続・【国立人類学博物館】のこと 【11/21】

  • レプリカ

 【木の芽どき】の所為で進行が遅れてる。
「市川さん」も焦って来た。
時間がどんどん押して来ちゃう。
テキトウにあしらうように先に進め始めた。

「ちょっと、質問があるんですけどぉー」

相変わらずのクズぶり・・・。
 周りも呆れた。
どんどん勝手に先に進んで見学しちゃう。
説明は諦めた。
ちょー有名な展示物がズラリ。

「ひゃあ、ここにあるのはレプリカだに、この後ホンモノも観れるでよ」

嫁さんも安心した。
 大したモンだった。
1964年の建築だという。
1階は考古学の展示、2階が民俗学の展示だそうな。
我々が観れたのは1階の2部屋だけ。
「市川さん」に訊いてみた。

「ひゃあ、こいで全体の2割っくりゃあは観れただかね?」

「市川さん」が笑う。

「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ・・・。とんでもにゃあ!こいで5%っくりゃあだで」

っぴゃ〜っ!

  • ジオラマ

 見応えがあった。
特に気に入ったのはジオラマ。
メキシコシティの成り立ちが良くわかった。

「ひゃあ、これはわっかり易いで。怒んにゃあから観てみな!」

嫁さんに説明しちゃる。
 メキシコシティは標高2,230m。
高地だで。
しかも周りを山脈に囲まれてる。
ほとんど皿状の盆地。
かつては盆地のほとんどが湖だった。
その一部にアステカ文明の都市があったそうな。

「ひゃあ、今の【ソカロ(Zocalo:中央広場)】の辺りが、アステカの遺跡だったらしいで」

 ここにスペイン人が侵攻。
奴らはアステカ遺跡を全部潰した。
そして湖をどんどん埋め立てた。
こーして出来上がったのが、今のメキシコシティDBなんだそうな。
だもんで、ちっと掘ると遺跡がわんさか出て来るらしい。

「ひゃあ、そいじゃ博物館がどんどんでかくなる訳だ・・・」