続・現地ガイドのこと 【11/21】

  • 2世

 「市川さん」は日系2世。
父親が頑張って、異国の地に根を張ったそうな。

「父親には感謝してますね。
大変だったと思うんですが、学校に行かせてくれました。
日系2世は学卒が多くて、今でもみんな苦労してません。
1世たちの先見の明があったんでしょうな・・・」

 2世は圧倒的に医者・弁護士の類が多いそうな。
「市川さん」の弟さんも歯医者だとか。
って事は、ご本人は異端児?
じゃなかった。
ず〜っと商社の現地幹部だったらしい。

「メキシコ大地震を契機に、趣味のガイドになりました・・・」

 「市川さん」なかなか味があった。
いきなり現地事情の話を始めてくれた。
ジモティ情報満載。

「メキシコは貧しいです。最低賃金は18,000円です。
このレベルでは子どもは学校にやれません。働かせますね・・・」

お!

「ひゃあ、このガイド路線は大好物だで・・・」

  • 経済

 結構、細かく解説してくれた。
平均の月収は8万円。
中流階級は2〜30万円は稼ぐらしい。
社会保険は整備されてて、学校や病院は無料。
保険料は階層に応じて料率が違う。
あんまりカネに困ってにゃあ。

「ひゃあ、だから週末は夜っぴて騒ゃあでるだら・・・」

 物価は安い。
ガソリンは1リッターで85〜90円。
牛肉は1kgで1,800円。
地下鉄なんざ、3ペソ(約30円)。

「メトロは1969年に出来ました。3ペソは世界一安いです」

確かに安しぃ。
 じゃ、みんな結構豊かに暮らしてる・・・?
でもないらしい。
例にもれず、貧富の差が激しい。
国土は200万平方キロ、日本の6〜7倍。
でも農業は遅れてる。
農民は貧しさのあまり、米国に密入国

「その数は、年間100万人にもなります・・・」