続・「カタコロン」のこと　【7/7】

　ギリシャと言えば、サンダル。

「へ？そーなの？」

嫁さんは常識だと言う。
「ケイ子さん」いわく。

「クルーズの寄港地の中で、ここが一番物価が安いです。
サンダルも気に入ったのがあれば、もここで買うのがオトクだと思いますよ」

　確かに安かった。
１０ユーロ（約１，１５０円）くりゃあからある。
一応、皮のサンダルだで。
でも、デザインはそれなりだった。

「ダメ！却下っ！」

土産用と、嫁さん用を物色。
選定は１００％お任せ。
安さなんか、問題じゃにゃあっ！
ダメなモンは、ダメっ！

　地中海と言えばこれ。
オリーブオイルの石鹸。
定番中の定番。
値段も２ユーロ（約２３０円）っくりゃあ。

「ひゃあ、バラマキ用の土産はこれでいいべやっ！」

異論なしっ！
　ヒマそーな店に入ゃーった。
おばはんをとっ捉みゃーて、交渉。
交渉ったって、あ〜たっ！
ボロクソ英語とジェスチャーだで。

「ひゃあ、たんと買うで、まけてくいよっ！」

　おばはん、笑いながら応じた。
１０ヶ買ったら１ヶサービス。

「ひゃあ、気はココロだで、ま、いっか・・・」

おばはん、更にオマケだと言う。
絵葉書だった。

「カタコロンの絵葉書だで。是非、又来てくいよっ！」

沁みた・・・。