続々・【旅順博物館】のこと 【5/30】

  • 制限

 最近まで厳しかったらしい。
博物館は入場制限があったそうな。
なかなか見学困難だった。

「ひゃあ、こんだけ立派なモン見学させた方がいいべや!」

って思っちゃう。
 テキも思った。

”見学させにゃあ手はにゃあっ!”

んで、専用ガイドを用意した。
日本語が達者なガイド。
笑いも取れたりするガイド。
ってこんだら・・・。
 館内をひと回りした。
立派な階段を降りると小部屋があった。

「最後に是非、ここを観て下さい」

一同、ゾロゾロと中に入る。
女性スタッフが後ろ手にドアを閉めた。

「ん?何でドア閉めんだ?」

  • 現代

 この部屋は現代美術が並んでた。
特に、立派な飾り棚が何本も並んでる。
中には、ヒスイの置き物とか、景徳鎮とか・・・。
オタカラがぎっしり詰まってる。

「ひゃあ、どっかで見たこんがある景色だで・・・」

 ガイドがオモムロに解説。

「ここの作品は販売が出来ます。その売上金はこの博物館の修繕費に当てられます」

吹き出しそうになった。
北京に行った時に、この商法に遭ってた。

「ひゃあ、セリフまでまったく同じじゃんか!」

 ガイド氏、更に続く。

「この飾り棚に、アンティークが30個入って、全部で130万円です。
こちらの2台は売約済みね。1つは昨日、日本のヒロサキの方が買いました。
も1つは今朝、香港のお客さんが買いました・・・」

見事に売れ行きまで同じ。
マニュアル通りなんだべな。
 さすがに誰も反応しにゃあ。

「どですか?送料は無料です。アンティーク1つでも販売しますよ・・・」

現代のオタカラは6万円だそうな。
でも、空振りだった。

「ひゃあ、見学の規制解除って、要はカネの為じゃんか!」