デリー占領のこと【1/10】

  • 遺跡

 ここは「ラクさん」も入場。
遺跡だし。
寺院じゃにゃあから、問題にゃあらしい。
打って変わって、細かく説明。
やたら積極的。

「ひゃあ、急に陽気になっちゃったじゃん」

 説明は熱心。
説明しながら写真スポットなんかも紹介。

「ここで写真撮るといいアングルね。
良かったら撮ってあげま〜す」

何だかガイドみてゃあ・・・。
 でも、ガイドブックに書いてあった。

”【クトゥブ・ミナール・コンプレックス】は、インド最初のイスラム王朝の遺跡。
このミナレットやモスクを造る為に、多くのヒンドゥー寺院やジャイナ寺院を壊してその石材を使った。”

イスラムがデリーを占領した時の証。

「って事ぁ、ヒンドゥー教徒には屈辱の遺跡じゃにゃあだかね?」

良くわかんにゃあなあ・・・。

 ま、わかんにゃあ事ぁほっといて。
じっくり腰を据えて見学。
クトゥブ・ミナール】は赤砂岩と大理石で造られてる。

「ひゃあ、色が変わって見えるのはこの所為なんだ」

塔には細かいレリーフがびっしり彫られてる。
遠目にはちとわかんにゃあ。
近くで見ると、細かい文字がくちゃくちゃ・・・。

「ひゃあ、こーらきっと『コーラン』だんべな」

 ミナレットだけじゃにゃあ。
モスクや廟にもレリーフがびっしり。
これも美しかった。

「ひゃあ、陽が出てくれりゃキレイだんべな・・・」

レリーフは陽が強いほど影が美しい。
っと思ったらにわかに陽射しが・・・。
おっ!
奇跡が・・・!

「ひゃあ、こーでなきゃっ!なかなか話がわかるじゃんかっ!」