【ラクシュミーナーラーヤン寺院】のこと【1/10】

  • 物売り

 クルマが止まった。
初めて市街地に足を踏み入れた。
興味津々。
道路の舗装から、歩道の石畳。
近隣の住宅の構造から、洗濯物まで気になる。

「ひゃあ、思ったよりばっちくにゃあで・・。」

 早速、物売りが寄って来る。
絵葉書、ガイドブック、良くわかんない飾り物・・・。
ま、無視が一番。
道路を挟んで反対側の歩道から写真タイム。

「ここからが一番キレイに撮れるね。それがあります」

っとの「ラクさん」のオススメ。
ちょっと光が足りにゃあけんど、しゃーんめ。
 朝イチなので、まだクルマも少にゃあ。
道路を渡ればすぐ寺院。
んなんだけど、地下横断路を使う。

「ひゃあ、意味にゃあら?」

意味がわかった。
地下道にも物売りがうようよいる。
おもちゃやら、飾り物やら・・・。
 階段の途中にもうようよ。
ぴ〜よこのおもちゃを持ったおっさんがいた。
通り過ぎようとした時に、ぴ〜よこを落とした。
おっと!
思わず手を伸ばしかける。

「はっ!まじいっ!
これを拾ってあげちゃいけにゃーだにっ!」

っと気がつく。

「ひゃあ、古典的な手じゃんかっ!」

 【ラクシュミーナーラーヤン寺院】
かなり規模の大きなヒンドゥー教の寺院だった。
寺院に参拝。
まず靴を脱がされた。
ただ脱ぐだけ。
あとはマイ靴下で歩き回らなきゃなんない。

「ひゃあ、思いっきり足が冷てゃあじゃんか!」

 「ラクさん」はヒンドゥー教だった。
下足番にチップを渡してから寺院に入って行く。
入口でひざまづく。
寺院の建物にキスする仕草をした。

”ほっほお〜、ヒンドゥー教ってそーなんだ・・・”

 それにしても寒ぃ!
靴を脱いでるので、足元から冷える。
ダウンジャケットを着込んでるのに、芯から冷えた。
いかにもジモティっぽい団体が来た。
子どもっつーか、学生っぽい。

「ひゃあ、何だべ。課外授業みてゃあなもんかな・・・?」

彼らは、我々が気になるらしい。
興味津々。
しきりに我々の周りに寄ってくる。
こっちも興味津々。
遠慮なくじと〜っと見つめてやる。

”これぞ、異文化交流か・・・”