印国の空気のこと【1/9】
- もや〜っ
「ラクさん」の先導でバスに向かう。
空港ビルから屋外へ・・・。
初の印国の空気に触れる瞬間。
「ひゃあ、何だか煙ってゃあな〜」
何だか、昔懐かしい臭い。
そう。
何か昔とっても嗅いだ事がある・・・。
「ひゃあ、焚き火の臭いだっ!」
夕方近くだけど、空はまだ明るい。
でも、空全体が白っぽい。
”もやああああ〜〜〜っ”
って感じ。
この時季、印国はモヤがかかりやすい。
ちょくちょく飛行機が遅れる。
ってナンかに書いてあった。
「ひゃあ、だけど冬だで?」
- 厳冬期
「ラクさん」の説明があった。
「この時季がインドの唯一の冬ね。
12月20日頃から1月15日頃までが、インドの冬です。
それがあります」
ふう〜ん。
「1月16日から春になります。
そして2月には夏になります。とっても暑いね
それがあります」
な〜る。
よりによって、貴重な厳冬期に来たんだ。
実際、寒かった。
「ラクさん」もオイルドセーターみたいなの着てる。
結局、我々もダウンを脱げなかった。
「ひゃあ、来てみにゃあとわっかんにゃあよなあ〜」
持って来た半袖はずっとオクラだった。
理由がわかった。
「そっかあ!ひゃあ、このモヤの正体がわかったで!」
モヤが出るのはこの厳冬期の1ヶ月。
やっぱ冬なんである。
寒いんである。
12億人が一斉に焚き火をする。
「ひゃあ、焚き火の煙が国を覆うんだべやっ!」