珍しくもない本の雑感90

 【ヒンドゥー教とイスラム教】(6)

  • 混淆

 著者も適切な言葉を探したらしい。
んで、見つけた。

シンクレティズム(syncretism)」

本来は異説・セクトの融合・調和を意味するとか。
広い意味では、異質の要素が混ざり合う事。
 ヒンドゥー教とイスラム教

「インドにおける両宗教の共存はこれだ!」

単なる重なり合いじゃにゃあ。
相互の要素が混淆・融合しているという。
 何故、こんな事が可能になったか?
キッカケがあった。
どーも、イギリスのお手柄らしい。
イギリスの支配は南アジア全域に及んだ。
第三者の権力出現。

「ひゃあ、別々のコミュニティなんか作ってる場合じゃにゃあで!」

 ムスリムヒンドゥーもカンケーねえ。
ってな事になったらしい。
但し、イギリスはあくまでキッカケ。
それ以前までも自生的にそんな動きはあった。
機は十分に熟していたそうな。

  • 今日

 ヒンドゥー教とイスラム教
2つの宗教は依然、共存する。
そしてカースト制度も厳然と存在する。
それでもインドはすごい勢いで近代化してる。
交通手段、病院、厚生施設・・・。
どんどん整備されてる。
 整備される速さは宗教の別を消し去る。

    1. 鉄道でムスリムヒンドゥーを別けてるヒマはにゃあ。
    2. 大病院でムスリムの診療拒否してるヒマもにゃあ。
    3. 都市の水道は全カースト民が飲む。
    4. カーストの工員が作った製品をバラモンも使う。

当ったり前じゃん。

  • 現世利益

 最後に面白い事が載ってた。
世代の問題。
青年の間で信仰心は薄れて来ている。
これは世界のどの宗教でも同じ傾向とか。
礼拝とか行かにゃあ。
祭祀とかイベントはお義理で・・・。
切実な問題になりつつあるそうな。
 壮年も問題。
目的が「現世利益」にだけ向いてる。
病気平癒とか、家内安全とか・・・。

”困った時の神頼みぃ〜”

ってのは、日本人だけじゃにゃあらしい。
 インドでもヒンドゥー教信仰が薄弱になってるそうな。
寺院に行く事も滅多にない人も増えてる。
ヒンドゥー寺院もお茶引いちゃう。
そんな中、やたら流行ってる寺院があるそうな。

【猿神ハマヌーン】=知恵の主 を祀った寺院で合格祈願っ!

わっかり易〜いっ!