とっさの判断のこと
- 時計
時間を見ながら、係りの説明を聞く。
「え〜〜っと、大崎の係りが見れたら大崎駅で保管されます。
でも、見れなかったらその電車はそのまま折り返して来ます・・・」
アタマん中をクルクル回す。
「折り返しは、何時にここに来るの?」
「え〜〜っと、13:53ですね〜。
その前に大崎で見れたかどうか、13:50頃にここに電話して確認して下さい」
メモを手渡された。
「遺失物センター」みてゃあなところらしい。
「じゃ、又何かあったら声かけて下さい・・・」
・・・みてゃあな・・・。
無い知恵をクルクル回す。
「折り返しに乗ってれば、ここからタクシー飛ばせば間に合うかも・・・。
それ以外は全て厳しいかも・・・」
「遺失物センター」らしきところに電話。
しばらく話中で、やっとつながった。
今度は、そのままお待ち下さい状態で5分。
イライラする・・・。
やっぱ、ブツは大崎駅で降ろされてた。
ここで判断。
- 荷物は放置して羽田に行って、身体だけ飛んでしまう。衣類なんかは札幌で買う。
- 大崎で荷物を受け取って、ギリチョンでも羽田に到着出来れば何とか乗せてくれるかも・・・。
又は、空いてる便に潜り込ませてくれるかも・・・。
結果的に、又認識がズレてた・・・。
2番目の選択肢は存在してなかった・・・。
- ダッシュ
大崎駅で荷物を受け取った。
すぐに山手線で品川へ。
京急の兄ちゃんに事情を話す。
「カクカクシカジカ・・・」
すぐ納得して、精算してくれた。
但し、Suicaで精算してるから幾ら取られてるかわかんない。
ちょうどホームには羽田行きが・・・。
何だかわからんが、乗っちめえっ!
京急って、初めて乗った。
何ともせせこましい。
「ひゃあ、ヒトんちの軒先をかすめて走ってんじゃんか!」
干してある洗濯物を引っ掛けそう・・・。
羽田には14:30ちょっとに到着。
嫁さんに賭ける。
「とにかくダッシュで、カウンターに泣きついてみてくいよっ!」
嫁さんは普段から鍛えてる。
成果の見せどころじゃい。
「がってんだあっ!」
あっという間に見えなくなった。
メタボオヤジは荷物を引きずって後を追う。
「ぜえ、ぜえ、ぜえ・・・」
嫁さんが待ってた。
「ダメだってさ!もう締め切りましたって・・・。
次の便に空きがあったら乗せてくれないかって訊いたんだけど、
このチケットはダメですって・・・。
新しくチケットを買ってもらうっきゃありませんって・・・」
がっくし・・・。