ナスカ観光のこと【1/18】

  • 老舗

 リマに根付いて長いらしい。
店の名前が歴史を物語る。

【ポコ・ア・ポコ(POCO A POCO)】

スペイン語で、一歩ずつってな意味だとか。
きっと、苦労もあったんだべ。
如何にもって名前じゃん。
 移民の末裔か何かだんべか・・・。

「ひゃあ、そんでも間違いなく成功者なんだべな・・・」

一代で財を成した。
日本人向けの土産物屋と民宿。
ジモティ相場とはかけ離れた商売が出来る。

「そりゃ、大正解だんべ・・・」

 押しも押されぬ、カネ持ちになった。
セキュリティも必要になった。
ってんで、こんな屋敷になったんだんべ・・・。
立派な構えである。

「ひゃあ、お世辞にもキレイとか、センスがいいとは言えにゃあなあ・・・」

でも、少なくとも造りは堅牢だった。

「何だか、要塞みてゃあな屋敷だなあ・・・」

  • 土産

 小一時間もいた気がする。
まあ、みんな良く買う。

”「カイマクリ地下都市」みてゃあな・・・。”

一応、味見は出来る。
チョコレート、クッキー、ナッツ類・・・。
あと、コーヒーも入れてくれた。
 まあ、どれもこれも・・・。
嫁さんと小声で話す。

「ひゃあ、お世辞にも美味ゃあモンじゃにゃあなあ・・・」

でも、この後買い物の保証はにゃあ。
もう土産を買うチャンスはにゃあかも・・・。
脅迫概念が支配する。

「目ぇつぶって買ってっちゃうべえか?」

 目ぇつぶって買った。

”チョコレート、1ヶ10ドル・・・!”

1,000円だもんなあ・・・。
6ヶで6,000円・・・。

「日本だったら、もっと美味ゃあチョコレートがもっと安く買えるなあ・・・」

ま、土産ってえのはそんなモンだと・・・。