民家訪問のこと【1/17】

 民家を自由に観てくれと・・・。
ひと回りしてみた。
やっぱ、発想に違いがある。
家の周りはきっちり塀で囲まれてる。
言わば砦。
結構、堅牢である。
きっと山賊とか出るんだべな・・・。
 炊事場はさっき拝見した。
でも、水は・・・?
「ゆかりさん」の通訳。

「水は井戸水ですが、ここから1kmっくらい先から汲んで来るそーです・・・」

1km・・・。

「っぴゃ〜〜っ!」

 ところで、トイレは・・・?
ジモティのおじさんが裏庭を指差す。

「裏庭に、厠があるってか・・・?」

そーじゃなかった。
裏庭から、外に出てはるか向こうにあるという。

「ブタ小屋の隣にあるそーです」

ブタ小屋・・・?

「っぴゃあ〜〜っ!」

  • 売店

 中庭の一角。
即席の売店が開いた。
簡単なモンである。
テーブルを1つ置いて、商品を並べる。
やっぱ、毛織物と小物・・・。
毛織物は、ここで育てた「アルパカ」の毛で作ったそうな。
ホントの自家製・・・。
 嫁さんの食指がいごいた。
気に入った柄のラグを見つけた。

「ちょっと柄が面白いかも・・・」

シンプルな柄だった。
毛糸も太っとい。
素朴な「農家のアルパカ」の模様。
上空に「コンドル」らしきモンが飛んでる。

「How much?」

30ドル・・・。
 芸がにゃあなあ・・・。

”たまにゃ、他の値段言ってみれっ!”

っとか思いつつ、値切るのを躊躇した。
何か、ご馳走になったしなあ・・・。
きっと貴重な現金収入なんだべなあ・・・。
仏ゴコロが出ちゃったら、負けである・・・。