マチュピチュ観光のこと【1/15】
- 泣き
一番乗り。
お好きな席にど〜ぞっ!
ま、とりあえず座る。
ボックスシートだから4人掛け。
嫁さんと並んで座った。
向かいは「K戸さん」
”ま、同県人ってこって・・・。”
続いて、日本人ツアー客が乗って来た。
往路と同じ、「ツーリズム」の客らしい。
どやどやと陣取る。
更に毛唐が大勢乗って来た。
でも、これは団体ツアーじゃなさそう。
個人客で、空いた席を埋めてく。
カップルが乗って来た。
もう残席わずか。
女性が、我々のボックスに座った。
「K戸さん」の隣。
男性は、ちょっと離れた席へ。
日本人おばはん3人組のボックスだった。
「K戸さん」をおちょくる。
「この旅行の間に、嫁さん見つけちゃうといいねっ!」
「や、そんなに簡単に見つかんないでしょ・・・」
っとか何とか・・・。
ん?
ふと見ると、毛唐の女性が泣いてる。
サメザメ・・・。
”世も末だっ!
あたしゃ、死んでしまった方がましよっ!”
っみたいな・・・。
- 前例
ピンと来たっ!
嫁さんと顔を見合わせてしまった。
「又、アレかっ?」
「ヒューストン」から「リマ」への機内で見かけた。
いいトシした毛唐のオンナが泣いてた。
「あたし、あのヒトの隣に座りたいのに・・・。
ふうぇ〜ん、ひんひん・・・」
困っちゃうのは「K戸さん」
オタオタしてる。
「『K戸さん』、席替わってやった方がいいかも・・・」
「ボクもそー思ってたんです。何だか、極悪人みたいですもん・・・」
「K戸さん」が立ち上がる。
片割れの男性のところへ・・・。
男性は、飛び上がった。
転がるようにカノジョの元へ駆けつけた。
”挨拶もヘチマも、何もなし・・・。”
泣きオンナの隣へ座る・・・。
泣きオンナは、たちまち満面の笑顔。
今、泣いたカラスである。
「おいっ!礼っくらい言わんかっ!」