マチュピチュ観光のこと【1/14】

  • 古文書

 【ビルカバンバ】
「伝説の都」はどこにあるのか・・・?
学者根性をくすぐる。
ある古い記録が見つかったそうな。

―非常に高い山の頂にあり、精巧な技術で建造された壮大な建物がそびえたつ―

 これが、ある学者の目にとまった。

ハイラム・ビンガム(Hiram Bingham)」

米国の歴史学者だった。
彼は考えた。

「きっと、この山ン中に『伝説の都』がある。すぎゃあ高度な技術で、”ビルがバンバン”建ってるに違いにゃあっ!」

 【ビルカバンバ】探しが始まった。
山を巡り、谷を走る。

”ビルがバンバン、ビルがバンバン・・・。”

ある日、草に覆われた段々畑を発見。
これをよじ登る。
あったっ!

「わおっ!何てこったいっ!」

遂に、山頂に広がる「空中都市」を発見っ!
911年7月24日だったそうな。

 でも、ここは違った。
【ビルカバンバ】じゃあなかった。
インカ軍が持ち去った財宝は見つからなかった。
今では定説が出来たそうな。
どうも、更に西に80kmほど入った山奥らしい。
 でも、すぎゃあ発見だった。

世界遺産マチュピチュ】”

の発見である。
観光のインフラも整備された。
麓の【マチュピチュ村】から道路も造った。

ハイラム・ビンガム・ロード」

名前っくらい冠したって、バチは当たらにゃあ。
 鉄道も出来た。
更に、外資に買収された。
世界の「オリエント・エクスプレス」
最高級の列車の名前は、

ハイラム・ビンガム・トレイン」

じぇんじぇん、バチは当たらない。
お陰さまで、我々はご相伴に預かれるんである。
 極悪非道の限りを尽くしたスペイン軍。
でも、ここは見つかんなかった。
無傷のまま残った。
奇跡ではある。

「でも、こりゃわっかんにゃあよな〜」