豪華「お弁当」のこと
- デリ
結局、全員その店に行った。
我々は「お弁当」は用意してあった。
でも、飲みモンが欲しい。
「やっぱ、ビールだしょっ!」
小っちぇえ店だったけど、レジは2箇所あった。
1つがパンや飲み物コーナー。
もう1つは、ケーキや菓子のコーナーらしい。
とりあえずケーキに用はない。
要介護軍団はパンコーナーに殺到。
パンコーナーのおばはんは、チンチンしてる。
別にワンコが店番してる訳じゃない。
40人が殺到して、半分パニくってる・・・。
「○×△=■○▽×◎っ!!!」
「マリア」さんが1人ずつ通訳する。
1人ずつじゃないと、とっても対応出来ない。
すぎゃあ時間がかかる。
容易なこっちゃない・・・。
- 領分
ここで、ロシアらしさを垣間見た。
ケーキコーナーのおばはんは、すっかりヒマこいてる。
ヒマでも、知らん顔。
手伝う気はサラサラ無さそう・・・。
我々はビールが欲しいだけ。
ダメモトである。
このおばはんに、ビールだけくれって言ってみた。
おばはん、無言でもう1人のおばはんを指差した。
”あっちに言えっ!”って事らしい。
お互いに領分は絶対に侵しちゃいけないんだべな・・・。
領分を侵すと、ミサイルが飛んでくる。
たとえ民間機であろうと・・・。
くわばら、くわばら・・・。
どーでもいいけど、時間かかり過ぎっ!
軽く小一時間は費やした。
「自由市場」だって、サラッと舐めれば良かった。
”これなら「自由市場」と「ショッピングセンター」の両立は出来たべ!”
って思っちゃう・・・。
- 昼食
みんな、思い思いの昼食になった。
ほとんどは、菓子パンと飲み物のパターン。
ま、それくらいしか売ってなかったし・・・。
我々を真似て、ビールを買い込んで来た向きもチラホラ。
「しゅかっ!」
いい音が響く。
でも、つまみはない・・・。
我々は「豪華お弁当」である。
バスの中には喰いモンの匂いが蔓延。
中でも一部で妙に凝った料理系のいい匂いもする。
”お前えだべやあ〜っ!”
いやあ〜、ビールがイケる。
あっと言う間に500mlが空いちゃった。
どうせ、後は空港に向かうだけ・・・。
「お代わりっ!」
「好きにすればあ〜っ!」