「フォークロアショー」のこと
- ホール
立派な会場だった。
ちょっとしたコンサートホール。
さすが、宮殿の大広間。
立派なシャンデリアが下がってる。
白を基調にした内装も上品。
多分、ダンスパーティとかにも使ってたんだべな・・・。
入場者はざっと4〜5百人。
我々が行った時は、もうほとんどの席が埋まってた。
”砂かぶり席”はラテン系の若い女性軍団が占めてた。
入り口はステージの右袖1ヶ所のみ。
当然、”砂かぶり席”は最初に埋まる。
次が入り口近くの席。
「何だよ、一番奥の席しか空いてね〜じゃんっ!」
通路は無いに等しい。
無理矢理、シートを詰め込んである。
ヒトの足を蹴飛ばしながら奥の席に向かう。
「こんなとこで火事が出たら、まずアウトだんべな・・・」
- 座席
観客の人種は様々。
”シロ、クロ、抹茶、アズキ、コーヒー、ユズ、サクラ・・・。”
年齢も様々。
”老若男女、蒟蒻畑・・・。”
でも、やっぱ中高年が多かったかな。
要介護軍団もオタオタ。
「ここら辺でもいいんじゃない?」
「何言ってんのよっ!もっといい席に行こうよっ!」
殺気立ってる・・・。
ふと見ると、何故か1人”砂かぶり”に座ってる。
「あら、あんた何でそんないい席に座ってんのよ〜?」
「もう、ぐずぐずしてんからよっ!もっと早く来なきゃダメよっ!」
やる時ゃ、やるモンだ・・・。
- モノホン
ステージが始まった。
最初は男性4人組のコーラス。
「おっ、ロシアのダークダックスか・・・?」
今の若きゃあ衆に「知っらねえよっ!」っとか言われそう・・・。
それにしてもびっくらした。
彼らはモノホンだった。
アカペラの歌が始まった。
途端に、全身がトリになった。
「これは、すぎゃあっ!」
4人の声質はバッラバラ。
っにもかかわらず、あのハーモニーは何だべ?
すんぎゃあ迫力だった・・・。