「ミュージアム・ショップ」のこと
- カイマクリ
【近代西欧美術】の間は、とにかく空いてた。
すぎゃあ豪華な展示なのに・・・。
これだけの作品をこの環境で観れるなんて・・・。
「あり得ないっ!」
ガイコクジンもそんなに多くない。
要介護軍団もまばら・・・。
何でだろ・・・?
興味の対象が違うんかな・・・?
さっき観たヤツをもっとじっくり観たかった・・・?
それとも疲れちゃって、どっかで休んでるのかな・・・?
ぜんぜん違った。
単純なことだった。
【ミュージアム・ショップ】があった・・・。
要介護軍団は元気だった。
例によってカイマクリ状態・・・。
所蔵してる絵のポスターが人気だった。
ポスターを入れたパネルの束を1枚ずつ括ってる。
「これが、いいべやっ!」
「いや、こっちの方がいかんべっ!」
「んじゃ、両方買っちめえっ!」
豊かさの象徴か・・・。
日本人に生まれた有り難さだべや。
- 隣人
集合場所は1階。
「ミュージアム・ショップ」の横。
これも作戦か・・・?
みんな手持ちブタさんで、ショップを覗くべ。
要介護軍団なんか”渡りにフネっ”
「あらあ、ここにもお店があったわよっ!」
作戦通り・・・。
我々もちょっと覗いてみた。
ポスターパネルの束を見に行った。
50枚もあろうか・・・。
この美術館の収蔵品なので、多分ここにしかない。
ってな意味では記念にはなる。
「ポスターとは言え、やっぱ飾る場所を選ぶわよねえ・・・」
「やっぱ、家建てるっきゃないべやっ!」
っとか何とか言いながら1枚ずつ括っていた。
その時、やおら手が伸びて来た。
っかと思うと、勝手にパネルを括りはじめた。
「ハンニャモンニャ、パネルハサムニダッ!」
何か一人でぶちぶち言ってる。
は、びっくらした。
思わず、顔を見ちゃう。
メガネをかけた月餅みたいな顔の女だった。
自分の周りにヒトがいるとは思ってない雰囲気・・・。
こんなのが、隣人か・・・。
情けない・・・。
”KOREAダメだっ!ここのヒトはまだまだ海外に出るべきじゃないっ!”