珍しくもない本の雑感80
- 気まぐれ
ホントに珍しくもナンともない。
古典の領域である。
ストーリーもあまりにも有名。
でも、何故かもう一度読みたくなった。
ま、メタボオヤジの気まぐれ・・・。
でも、やっぱ読んで良かった。
改めて「森鴎外」という人物の偉大さを再認識した。
”こいつあ、すぎゃあっ!”
時代が違うじゃあ済まねえっ。
こんなに詞(コトバ)を大事にしてるヒトも珍しいって感じた。
余計なコトバも、足りないコトバも無いって感じ。
- 不条理
考えてみりゃ、結構ひでえ話だべや。
ま、世の中そんなモンかも知れないけど・・・。
「山椒大夫」は、人さらいと人身売買の物語だし・・・。
乳母とお姉ちゃんは死んじゃうし・・・。
「高瀬舟」は、もっと切ない。
冤罪とも違うけど、実の兄弟を手にかけた事になっちゃう。
そんな場面って実際あり得るべ。
ずえったいに無いとは言えない。
そんなモンか・・・。
ひでえ話は幾らでも転がってる。
- 突然、ホームから突き落とされて死ぬ会社員
- 訳もわからないヤツにいきなり切りつけられて死ぬ通行人
- 人違いでテッポで打たれて死ぬ入院患者
- 甘えられて殺されて、ドラエモンが何とかしてくれなかった母子・・・
世の中ってもはそんなモンだ・・・。
- 偶然
たまたま、「山椒大夫」の話が出た。
仕事がらみの連中と飲んでた時のこってある。
「『アンジュコイシヤ、ホ〜ヤレホ〜』とかってセリフがあったよねえ〜。あれ何だっけ?」
「それって『山椒大夫』とかじゃなかったって・・・?」
「そ〜言えば、小学校の教科書にあったなあ・・・」
「誰が書いたんだっけ?」
「ん〜〜〜っと、誰だっけなあ〜」
たまたま、読み終わった文庫本がカバンに入ってた。
「たまたま、これ読んでたんだわ。『森鴎外』だべや・・・」
「お〜っ!そうだ、そうだっ!懐かしいねえ〜っ!」
「ところで、何でこんなの読んでる訳?」
「や、たまたまさ、古典を読みたくなってさ・・・」
若い衆がモノ珍しそうにいわく。
「これって面白いですかあ〜?」
「又、読み返してみるのも結構面白いよ。良かったら読んでみたら・・・?」
「え、いいですかあ〜?」
「いいよ。ど〜せ『BookOff』の百円コーナーで見つけたヤツだし・・・。あげるよ」
「わあ〜、ありがとうございますう〜」
読んだか、どうかは知らない・・・。