西表島のことⅤ
- 漂着
元々が、
”100人弱のアカの他人の集団”
連れ以外はまったく目に入ってないってな顔で黙々とメシを喰う。
メシ喰うだけなら、あっという間。
ものの10分もすると、みんなゾロゾロ席を立つ。
そのまま土産物を舐めてから外へ出る。
レストランの前は手付かずの海岸になってる。
でも、哀れな海岸だった。
砂浜はおびただしい数の漂着物で埋まってた。
ペットボトルなんて可愛いモン。
漁具、空き缶、ポリタンク、電球、蛍光灯、その他ゴミの数々・・・。
どれもこれも、ヘンな漢字もどきが書いてある。
日本も同じだった。
”何でも海に捨てりゃいい・・・。”
- 台湾
ここいらへんまで来ると台湾も近いそうな。
ちょっとドンパチあったら、ここいらへんも乗っ取られちゃうかも・・・。
この山のような漂着物を見ると実感する。
てめえさえ良きゃ、周囲なんか関係ねえっ!
日本も同じだったけど・・・。
ガイドさんいわく。
「この辺りの海には『クリアランス船』が集まって来るんですね〜」
”?”
台湾と大陸は国交がない。
直接的に貿易は出来ない事になってるそうな。
ってゆ〜のは建前で、所詮は同じ漢民族。
この八重山に来て船の上で通関手続きをして貿易するんだそうな。
如何にも、らしいね・・・。
”さては、あのゴミの山は・・・。”
- ネコ
西表島と言えば・・・。
”イリオモテヤマネコ”だんべや。
道中、あちこちの看板が立ってる。
【イリオモテヤマネコ、飛び出し注意!!】
やっぱ、夜中にはねられるネコが多いそうな。
無理も無い。
立派な舗装道路が山ん中を通ってる。
こんなところに何故・・・?
北海道と同じ構図じゃん。
やっぱ「北海道・沖縄開発庁」の仕業だんべな・・・。
立派な舗装道路を突っ通す。
んで、ネコがはねられるんで、看板立てたり溝を掘ったり・・・。
更に役人を派遣して生態調査のヘチマの・・・。
バスの運ちゃんがつぶやいた。
「もうちょっとニンゲンの為に税金使って欲しいけどねえ〜」