和食屋の雑感20(2)
- 刺身
【刺身の盛り合わせ】は、地物中心。
アジ、シメサバ、メジマグロ、カンパチ、ヤリイカ・・・。
いつも、とっても好みである。
ん〜〜ん、やっぱ美味い。
回ってるヤツとは、ちょと違う・・・。
醤油にもこだわりがある。
カウンターに2種類の醤油が置いてある。
1つが、刺身用の「だし醤油」
もう1つが、寿司用の「煮切り醤油」である。
もちろん、オヤジの自家製。
以前から、必ず小鉢を2種類出して来た。
「味が全然変わっちゃいますからねっ、使い分けて下さいねっ」
酔っ払いには無駄。
いつも、どっちがどっちだかわかんなくなってた。
- ぽん酢
今日は、じっくりと味わった。
確かに「生醤油」とはひと味違う。
ただ、「生醤油」もそれはそれで捨て難いんだけど・・・。
【アジのタタキ・ぽん酢仕立て】も頼んだ。
こいつは良かった。
新鮮なのはもちろんだけど、味付けが抜群。
かつて味わった事のない絶妙な味だった。
ぽん酢も、何かこだわって作ってるのかも・・・。
改めて気づいた。
”ここんちってこんなに美味かったんだ・・・。”
ちょっと、世辞の一つも言っちゃろうか・・・。
「考えてみたら、こんなにじっくり味わって喰ったのは初めてだったね」
「いつもお仕事で気ぃ遣ってて、大変そうでしたもんね・・・」
ちゃんと見てたんだ・・・。
- 秘伝
嫁さんが乗って来た。
「せっかくだから、煮魚も喰いてゃあっ!」
「え〜っと、今日は【金目鯛の煮付け】になります」
「うん、それ喰いてゃあっ!」
これが又、素晴しかった。
かつて味わった事のない味と食感だった。
嫁さんも感激。
「すっごく美味しいっ!コクがあってさっぱりしてて、どうしたら、こんな煮付けが出来るんでしょ?」
「これはず〜〜〜っと使ってる秘伝のタレなんですよ・・・」
オヤジも、女将さんも嬉しそう・・・。
「普通は、こんなにプリプリに出来ないのよねえ〜。全然煮崩れしてないし・・・」
「コツは、ちょー強火で煮るんです。あんまり時間もかけないで・・・」
「ふえ〜っ。そ〜なんだあ〜」
大層な盛り上がりだった。
- 握り
そして、いよいよ握ってもらう事に・・・。
考えてみたら、これも初めてだった。
いつも、散々飲んで酔っ払って、最後に巻き物1つっくらいだった。
今日は余力十分。
片っ端からご指名。
コハダ、シメアジ、ヒラメ、タコ、アオヤギ、アナゴ・・・。
”美味いっ!”
シャリも小振りでいいっ!
どいつもこいつも、めっちゃ美味えじゃねえかっ!
嫁さんがウニをご指名。
珍しい・・・。
そんなに好きじゃないはずなのに・・・。
確かにケースの中に、いい色の箱ウニが鎮座してる。
1つ喰ってみた。
”ん〜〜〜〜ん、美味いっ!”
懐かしい味だった。
このウニだったら、もっと喰いてゃあっ。
- 禁煙
小っちぇえ店である。
こんなところでタバコなんか吸われたら、あ〜たっ!
さすがにカウンター前には張り紙が・・・。
『カウンターでの喫煙はご遠慮下さい』
いい事だっ!
客は、カウンターの我々と小上がりの1組。
誰もタバコは吸ってなかった。
寿司を美味しく喰う為には必須だんべな・・・。
っと思ってるところに、新手が現われた。
じじばば4人組み。
小上がりに陣取った途端、バカスカタバコを吸い始めた。
潮である。
急いでオアイソ。
しめて、15,000円。
ま、そんなモンだろうな・・・。
回ってる寿司のざっと4倍。
でも、やっぱ寿司は動かない方が美味いっ!