国際会議のことⅣ(4)
- 前泊
輸出業者の施設と言ったら、成田だべさ。
成田に行った。
この街からは、あまりにも遠い。
いつも、海外旅行の時も小旅行になってる。
そりゃ、前泊だべやっ!
ってんで、前の晩に成田へ。
上野から、京成線に乗った。
”疲れるぜっ!一発「スカイライナー」で行っちゃるわいっ!”
気合い入れて、京成上野駅へ・・・。
「へ?」
何と、夜は「スカイライナー」って無くなっちゃうんだとか・・・。
代わりに、「イブニングライナー」ってえのが走ってる。
ライナー料金が、400円。
東海道線の「湘南ライナー」と同じノリなんだべな。
ってえ事は、通勤圏内・・・?
- 待ち合わせ
翌朝、我々は直接輸出業者の施設へ。
業者の営業の方が、ホテルに毛唐を迎えに行ってくれた。
”業者さんに任せっ放しで、いいわけ・・・?”
そりゃ、ちょと後ろめたい・・・。
自問自答する。
ってゆ〜かあ、言い訳だけど・・・。
”きっと輸出業者も、毛唐に売り込むチャンスになるべ・・・。
営業的にプラスになる話なんだから・・・。
プラカードも作った事だし・・・。
営業の方のケータイの番号も教えてあるし・・・。
ま、大丈夫だんべ・・・。
要するに、ドメスティック・オヤジはかったりいんである。
昨日だけで十分疲れた。
コミュニケーションにエネルギーを費やすのはしんどい。
少しでも一緒にいる時間を短くしたい。
ってえのがホンネ・・・。
- 「アレジー」
9:00。
輸出業者の会議室に全員集合。
さすがに業者も気合いが入ってた。
施設の幹部全員、プラス本社からも関係者がゾロゾロ。
あっという間に10人っくらいが勢揃い。
片や、毛唐は1人だった。
「あれっ?もう1人は?」
「おーっ、彼は今朝帰った。ビョーキになった」
「ビョーキ?」
「アレルギーだ。アレルギーからくる偏頭痛だ」
「そんなん、聞いた事ないなあ・・・」
「アメリカでは良くあるんだ。こいつは治すのが難しい」
「ふう〜ん・・・」
もちろん、通訳してもらっての話。
半信半疑、ってゆ〜かあ、大半疑。
想像するに、昨日の会話が原因だんべ。
子会社じゃない事がわかったので、方針変更・・・。
ジャンケンで負けた方が残った・・・。
こんなとこだんべ・・・?
- 観光
毛唐は陽気だった。
朝から、テンションが高い。
「素晴しい天気だ。なあ、そう思わないか?」
「いい施設じゃないか?パーフェクトだ!」
とにかく、朝から「Very good!」の連発。
昨日と、えりゃあ違いじゃんか・・・。
どうも、完全に観光気分らしい。
”ここは単なる契約関係の輸出業者施設なんだ。
そんなに目くじら立てる必要はない。”
こう思ってるのが見え見え・・・。
予定よりずいぶん早く視察を終えた。
後は、明日の飛行機で帰国するだけ・・・。
ハイテンションの毛唐をホテルまで送って行った。
「週末は、何をするんだ?」
「テニス・・・」
「お〜〜っ!テニスっ!Wonderful!Very good!」
「はあ・・・」
最後に固い握手で別れた。
あ〜〜〜っ、疲れたあ〜〜〜っ!