中華料理屋の雑感24

  • 「グランド・ホテル」

 札幌に来たら、絶対に外せない。
どーしても、一度はここでメシが喰いてゃあ。
中華料理「黄鶴」である。
上品な薄味で、でもコクがあって・・・。
とにかく美味いっ!
 札幌、最初の晩メシはここ。
新千歳空港から「黄鶴」に直行。

「あれっ?」
「何か、雰囲気が違うねえ・・・?」

 店は改装されてた。
ちょっと、垢抜けたってゆ〜かあ、モダンになった。
いつの間にか、モデルチェンジしたとか・・・。

【CHINESE DINING KOKAKU】

これが、生まれ変わった「黄鶴」だった。

http://www.grand1934.com/rest/kokaku/index.html

  • グレードアップ

 何だか、空いてる。
我々の他に1組か、2組しか入ってない・・・。
日曜の晩なのに・・・。

「ま、何でもいいや。ハラ減ったあ〜」
「さあ〜て、喰うど〜っ!」

 メニューが出て来た。
何だか、メニューも雰囲気が変わった。

「え〜っと、まずは前菜の盛り合わせか・・・?」
「へっ?」

 一瞬、目を疑った。
「4,300円」っとか書いてある・・・。
他の料理も軒並みすごい値段がついてる。
3,000円〜5,000円ってとこである・・・。
ずいぶんグレードアップしたモンである。
空いてる訳がわかった。
一体、誰が喰うんだ・・・?

  • テーブル・ブッフェ

 一瞬、迷った。
このまま、帰るか・・・?
庶民の喰いモンじゃなくなったらしい。
でもなあ・・・。
ここまで来てなあ・・・。
ハラも減ったしなあ・・・。
 メニューを漁ってたら、ブッフェがあった。

【Table Order Style Buffet】

  1. 大人     ¥7,000
  2. 65歳以上  ¥6,000
  3. 小学生    ¥3,000

・・・決して安くはない。
でも、71種の料理を喰い放題。
ま、いっか!

  • ルール

 いろいろルールがあるという。

  1. 制限時間は2時間。
  2. 1回のオーダーは3品ずつ。
  3. 3品を喰い終わったら、次のオーダーが出来る。

ノー・プラモデルじゃん。
 早速、ビールとともにオーダー。
当店で一番好きな3品からスタート。

【蒸し若鶏肉の冷菜】
とろけるような柔らかい蒸し鶏に、ピリ辛ゴマソースが・・・っと勝手に想像しちゃう。
でも、違った。
ゴマソースじゃなかった。
さっぱりポン酢みたいな・・・。
これはあくまで、ブッフェ用らしい。
十分美味かったけど、ちょっと肩透かし・・・。

【牛肉細切りとピーマンの醤油味炒め】
これは、期待通りだった。
繊細かつ、上品で、シャキシャキの食感もたまらない。
これ以上美味い【青椒肉絲】を他に知らない。
ちょーちょーオススメっ!

【白菜のクリーム煮】
これも、いつもの定番。
やっぱり期待を裏切らなかった。
クリーミーかつ、さっぱりしたクリームソース。
いかにも新鮮そうで、適度にしんなりした白菜。
どーしても、ソースまで全部喰っちゃう・・・。

  • タイミング

 根が真面目な小市民。
きっちり3品を喰い終わってから、次の3品をオーダー。

「何ってったって、7,000円だべや。がっつり喰わなきゃ、あずましくな〜い!」

 ・・・。
次の3品は、なかなか登場しない・・・。
ビールばっかり進んじゃう。
「何だか、次が遅いわねえ・・・」
「こんなに間が空いたら、喰えなくなっちゃうべやっ!」
「作戦だったりして・・・」
 如何せん、文句言おうとしたら次が来た。

「お待たせ致しました」
「待ちましたっ!とってもっ!」
「は?申し訳ございません・・・」
「3品めを喰い始めたら、次をオーダーしていいかな?間が空きすぎちゃうんだけど・・・」
「はい、どうぞ結構です。早めにお伺いします」

この対応はさすがだった。
ソク、気分転換して喰い意地に専念出来た。

  • 至福

 この後は、嵐のごとし。

【豆腐の牡蠣油煮込み】
これも、定番。
いつもの薫り高いオイスターソースだった。
まったく期待を裏切らない。
【ふかひれの五目入り醤油煮込み】
こんなモン、単品じゃ喰えまっしぇんっ!
ふつーにブッフェに入ってるのがすごい。
そりゃあもう、美味いの、美味くないのって・・・。
【あわびの醤油煮込み】
もう、言葉がない。
幸せっ!

 料理は全体に小盛り。
お陰で、2人でもいろんなモンが喰える。

【蟹たま】
【青梗菜と蟹肉の塩味煮込み】
【あわびのクリーム煮込み】
【茄子の唐辛子・味噌煮込み
【酢豚(豚ヒレ肉の甘酢ソース掛け)】
【春巻】
【蟹肉入り炒飯】
【ふかひれの五目入り醤油味スープ】
【杏仁豆腐】・・・。

 喰いも喰ったり・・・。
いくら小盛りとは言っても、なかなかだべさ。

「あ〜、幸せっ!」
「もう、死んでもいいっ!」
「でも、明日は『ミクニ』の予約があるよ?」
「あ〜、それが終わってからなら、死んでもいいっ!」

ったく・・・。