気の毒な雑感15
- 年賀状
今年もそんなシーズンになった。
年賀状印刷の折込みチラシも増えて来た。
今年は郵政民営化で、年賀ハガキの売込みにも気合いが入ってる。
でも、多分どんどん減るべな・・・。
「面倒いっ!」
「メールで済むしぃ〜」
ご時勢なんだべな・・・。
我が家もピーク時の8分の1になった。
意図的にどんどん減らした。
「印刷とワープロだけの年賀状なんか、必要ないべやっ!」
ってんで積極的に辞退させて頂いた。
今、やり取りするのは必ず肉筆がついてる年賀状だけ。
それでいいべや・・・。
- 喪中
この時期、恒例の喪中ハガキ。
今年も続々と届いている。
ほとんどが親御さんの喪中である。
そーゆー世代なんだべな・・・。
1通のハガキには、ちょっと固まった。
去年、北欧ツアーで一緒だった横浜の「K玉さん」だった。
”10月に 愛妻 ・・・”
「え〜っ!」
嫁さんと2人でひっくり返った。
言葉がない。
道中、ず〜っと一緒に楽しく過ごした・・・。
コペンハーゲンのフリータイムにミニツアーを組んでくれた・・・。
一生懸命、下調べしてくれてあちこち案内してくれた・・・。
帰国してからも、手作りのアルバムを送ってくれた・・・。
信じられない・・・。
- 献花
”どーしたんだべ・・・?”
気になって仕方がない。
嫁さんも同じ気持ちだったらしい。
「四十九日に、お花を送ろうか・・・」
「そーね・・・」
四十九日に合わせてお悔やみの花を手配した。
メッセージを書くのも辛い・・・。
「ご愁傷さま」なんて言葉も白々しいし・・・。
何とも言いようがない。
信じられない、としか言いようがない。
- 電話
「K玉さん」から電話が来た。
さすがに沈んだ声だった。
お礼なんだけど、話すのがこれ又辛い・・・。
あれこれ訊くのもナンだし・・・。
「K玉さん」が問わず語りに話してくれた。
6年前に子宮系の癌を患って、全摘手術をしたんだそうな。
以来、3ヵ月毎の検診を続けてきた。
「5年間、再発しなければ完治」
よく聞く話である。
去年がその5年目・・・。
去年の暮れにはモルディブにも行ってきたと言う。
帰国してからの検診で、肝臓に腫瘍が見つかったそうな。
びみょーではある。
転移なのか、原発なのか・・・。
それにしても若過ぎる・・・。
- 介護休暇
夏ごろから容態が悪化したそうな。
いろんな化学療法も効かなかったらしい。
高額な自由診療も受けたと言う。
まさに”藁をも縋る”気持ちだったんだべな・・・。
秋からはますます容態が悪くなったそうな。
家族で相談して退院を決意したと言う。
少しでも一緒にいられる時間を作りたかったとか・・・。
「K玉さん」は介護休暇を取ったそうな。
自宅で看病しようと・・・。
亡くなったのは、自宅に戻ってわずか5日後だったそうな・・・。
家族全員で手を握っていられた。
みんなで看取ることが出来たのが、せめてもの救いだったとか・・・。
「もう、しゃべれなかったけど、きっと『ありがとう』って言ってくれたと思います・・・」
言葉が出なかった・・・。