国際会議のことⅢ
- 出席者
また、国際会議のシーズンになった。
春と秋に開催するんだとか・・・。
何故かは知らない。
そもそも、やらなきゃいけない会議なのかどうかも疑わしい・・・。
春の会議の時は、あれこれあがいた。
「ワタクシの業務と全然関係ないテーマなんですが、出席しなきゃいけませんか?」
「もっと、業務で直接関係する若い衆が出席した方がいいんじゃないですか?」
まったく取り合ってもらえなかった。
結果、「壁の花」どころか「床のシミ」になってた。
今回は何も意見を言わなかった。
どうせ、言っても無駄な事がわかり切ってる。
じっと、そこに「居る」事で、給料がもらえるんなら・・・。
トラバ組は黙って従うのみ。
慣れってのは貴重である。
こんな会議も2回目となると、ずいぶん慣れた。
会議場に入る時間も計算づく。
とりあえず時間前には到着しても、すぐには席につかない。
ブラブラと、ビミョーに時間を潰す。
時間前の会議場はワサワサしてる。
場内は、日本人と毛唐が入り混じって英語の応酬。
リフレッシュメントスペースに群がって、あ〜だ、こ〜だ・・・。
クチに覚えのある方は大活躍。
顔馴染みの毛唐を捕まえて大声で話してる。
こちらは毛唐なんかに知り合いはいないし・・・。
コーヒーなんか飲みながら、ケータイメールのチェックでも・・・。
前回と違って、回りのワサワサは全然気にならない。
慣性の法則は大したモンである。
- 挨拶
黙々とケータイメールを見てた。
ふと、眼の前にヒトの気配・・・。
ん?
顔を上げてみる。
「Good morning!」
でっかい右手が、ニュッと伸びてきた。
”うぉっとお〜っ!”
でっかい毛唐がニコニコしながら立ってる。
慌てて、立ち上がる。
とりあえず、握手するっきゃあんめ〜な。
いくら何でも、おはようの挨拶っくらいは言えるべや。
「Good morning!」
「Yah!」
「・・・・・・」
後が続かない・・・。
- 全方位外交
この毛唐は、隣の方にも挨拶してた。
全方位外交らしい。
会議に出てる全員に挨拶する気なんだべか・・・?
・・・どうやらそうらしい。
多少の使い手は、二言三言会話を交わしてる。
初対面だから、天気とか、会議場の話とかなんだべな・・・。
そーなんだよなあ・・・。
ホントは、何でもいいんだけどなあ・・・。
「Hi! How are you ?」
ニコッとしながら、ヒトコト言えばいい。
それがねえ・・・。
なかなかねえ・・・。
海外旅行とは全然違う世界なんだよなあ・・・。